復習4|50代の資格挑戦・学習記録 #87
操業度差異の「高さ」が、なぜそのまま金額になるのか──
ここまで工業簿記を学習してきた中で、間違えやすいポイントや覚えておきたいルールをQ&A形式で整理していく「復習」シリーズ。
前回は、製造間接費差異を公式法変動予算で分析するときの、
「能率差異は変動費と固定費からなるものとする」
という意味について復習した。
今回は、同じく公式法変動予算の差異分析図について、
「図で示された操業度差異と、計算公式がどうつながっているのか?」
を整理しておく。
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😸Q4 操業度差異と公式の関係がよくわからない
公式法変動予算による製造間接費差異の分析では、操業度差異を次の公式で計算する。
操業度差異
=固定費率×(実際操業度−基準操業度)
この公式自体は覚えられる。
では、
なぜ「固定費率×(実際操業度−基準操業度)」になるのだろうか?
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😸A4 「高さ=傾き×底辺」と考える
ポイントは、差異分析図の操業度差異の部分を三角形として見ることである。
三角形について、
高さ(y)=傾き(a)×底辺(x)
という関係で考える。
これを操業度差異の分析図に当てはめると、
* 高さ(y)→ 操業度差異
* 傾き(a)→ 固定費率
* 底辺(x)→ 実際操業度−基準操業度
となる。
つまり、
操業度差異
=固定費率×(実際操業度−基準操業度)
という、いつもの公式になる。
図と公式を別々に覚えるのではなく、
「高さ=傾き×底辺」
と考えれば、両者がつながるわけである。
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😸なぜ「傾き」が固定費率になるのか
ここが少しわかりにくい。
差異分析図を見ると、「固定費率」と示されている角度と、操業度差異の三角形の傾きは、離れた場所にある。
一見すると、
「本当に同じ傾きなのか?」
と思ってしまう。
そこで出てくるのが、中学校の数学で習った平行線と錯角である。
平行な2本の直線を斜めの直線が横切った場合、斜め向かいにできる「錯角」は等しくなる。
したがって、図の aの角度は同じ と考えることができる。
つまり、固定費率を表している傾きを、そのまま操業度差異の三角形の傾きとして使える。
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😸図を左右反転するとわかりやすい
テキストでは、まず
高さ(y)=傾き(a)×底辺(x)
という三角形を示している。
これを左右反転させると、製造間接費の差異分析図に出てくる操業度差異の部分と同じ形になる。
ここで、
傾き(a)=固定費率
そして、
底辺(x)=実際操業度−基準操業度
である。
したがって高さにあたる操業度差異は、
固定費率×(実際操業度−基準操業度)
となる。
こうして図を三角形として見てみると、公式の意味がかなり理解しやすくなる。
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😸符号にも注意
なお、通常の差異分析図では、
標準操業度 → 実際操業度 → 基準操業度
という順番になることがある。
この場合、
実際操業度−基準操業度
はマイナスになる。
したがって操業度差異もマイナス、つまり不利差異となる。
逆に実際操業度が基準操業度を上回ればプラスとなり、有利差異になる。
図では「距離」として見えているので正の値のように感じるが、計算するときには実際操業度と基準操業度の大小関係にも注意しておきたい。
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😸今回のポイント
公式法変動予算の操業度差異は、
操業度差異
=固定費率×(実際操業度−基準操業度)
と計算する。
これを単なる暗記ではなく、差異分析図の三角形から、
高さ=傾き×底辺
と考える。
高さ=操業度差異
傾き=固定費率
底辺=実際操業度−基準操業度
である。
さらに、固定費率の傾きと操業度差異部分の傾きが同じになることは、平行線の錯角が等しいことから確認できる。
公式だけを覚えていると忘れてしまうことがあるが、
「操業度差異は、固定費率という傾きに、基準操業度とのズレを掛けた高さ」
と図で理解しておけば、思い出しやすくなりそうである。
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