問題 17|50代の資格挑戦・学習記録 #98
製造指図書の「今どこにあるのか」を追いかける──
前回は、個別原価計算における製造間接費の予定配賦について確認した。
今回は引き続き、第5章「個別原価計算」から、仕掛品勘定と製品勘定を完成させる問題に取り組む。
今回のポイントは、それぞれの製造指図書について、
「前月から仕掛中なのか」
「当月に完成したのか」
「完成後、すでに引き渡したのか」
「月末時点で未完成なのか」
を整理すること。
数字だけを追うとややこしく見えるが、製造指図書が月末時点でどこにあるのかを考えると、仕掛品・製品・売上原価のどこに入るのかが見えてくる。
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😸問題17 仕掛品勘定と製品勘定を完成させる
当工場は実際個別原価計算を行っている。
次の資料にもとづいて、答案用紙の仕掛品勘定と製品勘定の( )内に金額を記入する。
当月は7月。
製造間接費は直接作業時間を基準に予定配賦しており、予定配賦率は、
1時間あたり600円
である。
[資料]
製造指図書 直接材料費 直接労務費 直接作業時間 備考
No.401 9,000円 7,200円 60時間 6月着手・完成、7月引渡し
No.402(6月中) 8,500円 3,600円 30時間 6月着手
No.402(7月中) ─ 1,800円 15時間 7月完成・引渡し
No.403 7,500円 2,400円 20時間 7月着手・完成、7月末未引渡し
No.404 4,300円 1,200円 10時間 7月着手、7月末未完成
まず、それぞれの製造指図書が7月中にどう動いたのかを整理してみる。
* No.401 → 6月中に完成済み、7月に引渡し
* No.402 → 6月からの仕掛品、7月に完成して引渡し
* No.403 → 7月に着手・完成、ただし未引渡し
* No.404 → 7月に着手したが月末未完成
この整理ができれば、かなり見通しがよくなる。
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😸まずは月初仕掛品を求める
7月1日時点で仕掛品として残っているのは、6月に着手したものの完成していなかったNo.402である。
6月中にかかった原価は、
直接材料費 8,500円
直接労務費 3,600円
そして製造間接費は、
600円 × 30時間 = 18,000円
したがって、
8,500円+3,600円+18,000円=30,100円
となる。
よって、
月初仕掛品:30,100円
である。
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😸7月中に投入された原価を求める
次に、7月中に新たに仕掛品へ投入された原価を計算する。
直接材料費
7月中に材料を投入したのはNo.403とNo.404。
7,500円+4,300円=11,800円
したがって、
当月直接材料費:11,800円
となる。
No.402は6月中にすでに材料が投入されているため、7月の直接材料費には含まれない。
直接労務費
7月中の直接労務費は、
No.402 1,800円
No.403 2,400円
No.404 1,200円
なので、
1,800円+2,400円+1,200円=5,400円
となる。
製造間接費
予定配賦率は1時間あたり600円なので、それぞれの7月中の直接作業時間に予定配賦率を掛ける。
No.402:
600円 × 15時間=9,000円
No.403:
600円 × 20時間=12,000円
No.404:
600円 × 10時間=6,000円
したがって、
9,000円+12,000円+6,000円=27,000円
となる。
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😸仕掛品勘定を完成させる
ここまでで、仕掛品勘定の借方は、
月初有高 30,100円
直接材料費 11,800円
直接労務費 5,400円
製造間接費 27,000円
となる。
合計すると、
30,100円+11,800円+5,400円+27,000円
=74,300円
である。
では、この74,300円がどこへ行ったのかを見る。
7月中に完成したのはNo.402とNo.403。
No.402の製造原価は、
月初仕掛品30,100円
+7月直接労務費1,800円
+7月製造間接費9,000円
なので、
30,100円+1,800円+9,000円
=40,900円
No.403は、
7,500円+2,400円+12,000円
=21,900円
したがって当月完成高は、
40,900円+21,900円
=62,800円
となる。
そして月末時点で未完成なのはNo.404。
No.404の製造原価は、
4,300円+1,200円+6,000円
=11,500円
したがって仕掛品勘定は、
借方 金額 貸方 金額
月初有高 30,100円 当月完成 62,800円
直接材料費 11,800円 月末有高 11,500円
直接労務費 5,400円
製造間接費 27,000円
合計 74,300円 合計 74,300円
となる。
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😸次は製品勘定
製品勘定の月初有高は、6月中にすでに完成していたNo.401である。
No.401の製造原価は、
直接材料費 9,000円
直接労務費 7,200円
製造間接費 600円×60時間=36,000円
したがって、
9,000円+7,200円+36,000円
=52,200円
これが製品勘定の月初有高になる。
そして仕掛品から完成品へ振り替えられた当月完成高は、先ほど求めた、
62,800円
である。
製品勘定の借方合計は、
52,200円+62,800円
=115,000円
となる。
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😸売上原価と月末製品を振り分ける
最後に、完成した製品のうち、すでに引き渡したものと、まだ引き渡していないものに分ける。
7月中に引き渡したのは、
No.401とNo.402
である。
No.401 52,200円
No.402 40,900円
したがって売上原価は、
52,200円+40,900円
=93,100円
となる。
一方、No.403は7月中に完成しているが、7月末時点ではまだ引き渡していない。
そのため製品として残る。
No.403の製造原価は、
21,900円
だったので、これが月末製品になる。
製品勘定は、
借方 金額 貸方 金額
月初有高 52,200円 売上原価 93,100円
当月完成高 62,800円 月末有高 21,900円
合計 115,000円 合計 115,000円
となる。
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😸製造指図書が「今どこにあるか」を考える
今回の問題では計算そのものよりも、それぞれの製造指図書がどこにあるのかを整理することが重要だった。
月末時点で考えると、
未完成 → 仕掛品
完成したが未引渡し → 製品
完成して引渡し済み → 売上原価
という流れになる。
今回なら、
No.401 → 売上原価
No.402 → 売上原価
No.403 → 製品
No.404 → 仕掛品
となる。
また、No.402のように前月から製造が続いている場合は、月初仕掛品に当月投入分を加えて完成品原価を求める。
数字がたくさん並んでいると複雑に感じるが、
「この製造指図書は、月末時点でどこにいる?」
と一つずつ追いかければ整理しやすい。
個別原価計算は、製造指図書ごとに原価を集計する仕組み。
今回の問題は、その基本的な考え方が仕掛品勘定・製品勘定・売上原価へどのようにつながっていくのかを確認できる問題だった。
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