問題 18|50代の資格挑戦・学習記録 #99
補助部門の費用を、製造部門へ配賦する──
前回までは、第5章「個別原価計算」の問題に取り組んできた。
今回からは、第6章「部門別個別原価計算」に進む。
部門別個別原価計算では、工場全体で発生した製造間接費を、
「どの部門で、どれだけ発生したのか」
という視点から部門ごとに集計していく。
今回の問題では、まず部門個別費と部門共通費を各部門に集計し、さらに補助部門で発生した費用を製造部門へ配賦する。
その方法として使うのが「直接配賦法」である。
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😸問題18 製造間接費部門別配賦表
次の資料にもとづいて、直接配賦法により、製造間接費部門別配賦表を完成させる。
部門は、
* 第1製造部門
* 第2製造部門
* 修繕部門
* 工場事務部門
の4つ。
第1製造部門と第2製造部門が「製造部門」、修繕部門と工場事務部門が「補助部門」である。
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部門個別費を集計する
まず、各部門で直接発生した「部門個別費」が与えられている。
部門 部門個別費
第1製造部門 24,852円
第2製造部門 81,320円
修繕部門 9,672円
工場事務部門 3,108円
合計は、
24,852+81,320+9,672+3,108
=118,952円
となる。
部門個別費は、どの部門で発生した費用なのかが分かっているため、そのまま各部門に計上すればよい。
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建物減価償却費を配賦する
次に部門共通費を各部門へ配賦する。
建物減価償却費は23,040円。
配賦基準は「占有面積」である。
各部門の占有面積は、
* 第1製造部門:400㎡
* 第2製造部門:300㎡
* 修繕部門:60㎡
* 工場事務部門:40㎡
合計800㎡。
まず、1㎡あたりの建物減価償却費を求める。
23,040円 ÷ 800㎡
=28.8円/㎡
したがって、
第1製造部門:
28.8円 × 400㎡
=11,520円
第2製造部門:
28.8円 × 300㎡
=8,640円
修繕部門:
28.8円 × 60㎡
=1,728円
工場事務部門:
28.8円 × 40㎡
=1,152円
となる。
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電力料を配賦する
電力料は7,200円。
こちらの配賦基準は「電力使用量」である。
電力使用量は、
* 第1製造部門:120kWh
* 第2製造部門:240kWh
* 修繕部門:80kWh
* 工場事務部門:40kWh
合計480kWh。
1kWhあたりの電力料は、
7,200円 ÷ 480kWh
=15円/kWh
したがって、
第1製造部門:
15円 × 120kWh
=1,800円
第2製造部門:
15円 × 240kWh
=3,600円
修繕部門:
15円 × 80kWh
=1,200円
工場事務部門:
15円 × 40kWh
=600円
となる。
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各部門の「部門費」を求める
ここまでの部門個別費と部門共通費を合計する。
第1製造部門
24,852+11,520+1,800
=38,172円
第2製造部門
81,320+8,640+3,600
=93,560円
修繕部門
9,672+1,728+1,200
=12,600円
工場事務部門
3,108+1,152+600
=4,860円
ここで、すべての部門費の合計は、
38,172+93,560+12,600+4,860
=149,192円
となる。
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😸直接配賦法とは
ここからが今回のポイント。
修繕部門と工場事務部門は、製品を直接製造する部門ではなく、製造部門をサポートする「補助部門」である。
そのため、補助部門に集計された費用を、第1製造部門と第2製造部門へ配賦する必要がある。
今回使う「直接配賦法」では、
補助部門同士で提供しているサービスは無視し、補助部門費を製造部門だけに直接配賦する。
ここが重要。
たとえば修繕部門は工場事務部門にも修繕サービスを提供しているが、直接配賦法ではその分を考えない。
製造部門へのサービス量だけを使って配賦する。
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修繕部門費を配賦する
修繕部門費は12,600円。
修繕時間は、
* 第1製造部門:100時間
* 第2製造部門:50時間
* 修繕部門:8時間
* 工場事務部門:2時間
となっている。
しかし直接配賦法では、補助部門へのサービスを無視する。
したがって使用するのは、
100時間+50時間
=150時間
のみ。
第1製造部門への配賦額は、
12,600円 × 100時間 ÷ 150時間
=8,400円
第2製造部門への配賦額は、
12,600円 × 50時間 ÷ 150時間
=4,200円
となる。
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工場事務部門費を配賦する
工場事務部門費は4,860円。
配賦基準は従業員数。
従業員数は、
* 第1製造部門:15人
* 第2製造部門:30人
* 修繕部門:10人
* 工場事務部門:5人
である。
ここでも直接配賦法なので、製造部門の従業員だけを見る。
15人+30人
=45人
第1製造部門への配賦額は、
4,860円 × 15人 ÷ 45人
=1,620円
第2製造部門への配賦額は、
4,860円 × 30人 ÷ 45人
=3,240円
となる。
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最終的な製造部門費
最後に、それぞれの製造部門にもともと集計されていた部門費に、補助部門から配賦された費用を加える。
第1製造部門
38,172+8,400+1,620
=48,192円
第2製造部門
93,560+4,200+3,240
=101,000円
したがって、
摘要 合計 第1製造 第2製造 修繕 工場事務
部門個別費 118,952 24,852 81,320 9,672 3,108
建物減価償却費 23,040 11,520 8,640 1,728 1,152
電力料 7,200 1,800 3,600 1,200 600
部門費 149,192 38,172 93,560 12,600 4,860
修繕部門費 - 8,400 4,200 - -
工場事務部門費 - 1,620 3,240 - -
製造部門費 149,192 48,192 101,000 - -
となる。
48,192+101,000=149,192円となり、もとの製造間接費合計とも一致する。
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😸今回のポイント
今回の問題で特に覚えておきたいのは、
「直接配賦法では、補助部門相互間のサービスを無視する」
ということ。
資料には修繕部門から工場事務部門への修繕時間や、工場事務部門に所属する補助部門の従業員数まで書かれている。
そのため、ついすべての数字を使いたくなる。
しかし直接配賦法では、
「製造部門に対して、どれだけサービスを提供したか」
だけを抜き出して考える。
修繕部門なら、
100時間:50時間
=2:1
工場事務部門なら、
15人:30人
=1:2
というように、製造部門だけの比率に直して配賦すると考えると分かりやすい。
部門別個別原価計算は数字が多く、一見すると複雑そうに見える。
しかし、
部門個別費を集計する
→ 部門共通費を配賦する
→ 補助部門費を製造部門へ配賦する
という流れを一つずつ追っていけば整理できる。
まずは「何の費用を、何を基準に、どこへ配賦するのか」を確認する癖をつけていきたい。
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