問題 55 CVP分析|50代の資格挑戦・学習記録 #136
変動費の上昇が利益に与える影響を考える──
簿記2級取得に向けて、毎日少しずつ勉強を続けている。
今回も、第14章「CVP分析」から、利益計画に関する問題に取り組む。
前回は、損益分岐点売上高や目標営業利益を達成するための販売量などを計算した。
今回はさらに、材料費の高騰によって変動費が上昇した場合に、必要な販売量や固定費の削減額がどのように変化するかを考えていく。
実際の企業経営でも起こり得る状況を想定した問題だ。
問題 55|CVP分析
当社は製品Fを生産・販売しており、次期の利益計画を立てている。
当期の業績は次のとおり。次期においても販売価格、製品単位あたり変動費、期間あたり固定費額は当期と同じであるとして、以下の問いに答えよ。
[資料]
⑴ 売上高
@2,000円×4,000個=8,000,000円
⑵ 原価
①変動費
* 売上原価:@1,000円×4,000個=4,000,000円
* 販売費:@300円×4,000個=1,200,000円
②固定費
* 製造原価:1,000,000円
* 販売費・一般管理費:225,000円
原価合計:6,425,000円
⑶ 営業利益
1,575,000円
問1 次期における損益分岐点の売上高を計算せよ。
問2 次期の目標営業利益1,750,000円を達成する販売量を計算せよ。
問3 材料費の高騰により、次期の変動売上原価が20%高くなると予想される。この場合に当期と同額の営業利益(1,575,000円)を達成する販売量を計算せよ。
問4 販売部門より、問3の販売量は達成することが困難であり、5,000個が限界との意見があった。そこで販売量を5,000個とした場合でも当期と同額の営業利益(1,575,000円)を達成するために固定費を削減することとした。削減すべき固定費の金額を計算せよ。
解答と考え方
まずは、CVP分析の基本となる数値を整理する。
製品1個あたりの販売単価は2,000円。
変動費は、売上原価1,000円と販売費300円を合わせて1,300円となる。
したがって、製品1個あたりの限界利益は、
2,000円-1,300円=700円
固定費の合計は、
1,000,000円+225,000円=1,225,000円
となる。
この限界利益と固定費を使って、それぞれの問いを解いていく。
問1|損益分岐点売上高
損益分岐点とは、営業利益がちょうど0円になる売上高のこと。
まず、限界利益率を求める。
700円÷2,000円=0.35
限界利益率は35%となる。
損益分岐点売上高は、固定費を限界利益率で割れば求められる。
1,225,000円÷0.35=3,500,000円
答え:3,500,000円
問2|目標営業利益を達成する販売量
次に、目標営業利益1,750,000円を達成するための販売量を計算する。
必要な限界利益は、固定費と目標営業利益の合計となる。
1,225,000円+1,750,000円=2,975,000円
これを製品1個あたりの限界利益700円で割る。
2,975,000円÷700円=4,250個
答え:4,250個
当期の販売量4,000個から250個増やせば、目標営業利益を達成できる計算となる。
問3|変動費が20%上昇した場合
ここからは条件が変わる。
材料費の高騰によって、変動売上原価が20%上昇する。
注意したいのは、すべての変動費が20%上昇するわけではないということ。
上昇するのは、製品1個あたり1,000円の変動売上原価だけだ。
1,000円×1.2=1,200円
変動販売費300円は変わらないため、製品1個あたりの変動費は、
1,200円+300円=1,500円
となる。
販売単価は2,000円のままなので、限界利益は、
2,000円-1,500円=500円
に減少する。
この条件で当期と同額の営業利益1,575,000円を達成するには、
(1,225,000円+1,575,000円)÷500円
=2,800,000円÷500円
=5,600個
答え:5,600個
変動費が上昇する前は4,000個の販売で達成できていた利益が、変動費の上昇後には5,600個販売しなければ達成できなくなる。
製品1個あたりの限界利益が700円から500円に減少する影響は大きい。
問4|固定費の削減額
最後は、販売量を5,000個に制限した場合の固定費削減額を求める。
問3では5,600個の販売が必要だったが、販売部門からは5,000個が限界との意見が出ている。
そこで、販売量5,000個でも営業利益1,575,000円を確保できるように、固定費を削減する。
変動費上昇後の製品1個あたり限界利益は500円なので、5,000個販売した場合の限界利益総額は、
500円×5,000個=2,500,000円
となる。
ここから目標営業利益1,575,000円を差し引けば、許容される固定費が求められる。
2,500,000円-1,575,000円=925,000円
現在の固定費は1,225,000円なので、
1,225,000円-925,000円=300,000円
答え:300,000円
つまり、販売量を5,000個に抑えながら当期と同額の利益を確保するためには、固定費を300,000円削減する必要がある。
今回の学び
今回の問題では、CVP分析を使って4つの計算を行った。
1. 損益分岐点売上高:3,500,000円
2. 目標営業利益を達成する販売量:4,250個
3. 変動費上昇後に必要な販売量:5,600個
4. 販売量を5,000個とした場合の固定費削減額:300,000円
特に印象に残ったのは、変動費の上昇が必要販売量に与える影響だ。
製品1個あたりの変動売上原価が200円上昇しただけでも、同じ営業利益を確保するために必要な販売量は1,600個増える。
当期の販売量4,000個に対して40%の増加となる。
販売量を増やすことが難しければ、固定費を削減するという選択肢もある。
ただし、計算上は固定費を削減できても、実際の経営では削減可能な費用に限界があるだろう。
CVP分析は、単に損益分岐点を求めるだけではなく、こうした経営上の判断にも役立つことがわかる。
利益を確保するために、販売量、変動費、固定費をどのように調整するか。
それぞれの関係を数字で把握できるところが、CVP分析の重要なポイントだと感じた。
引き続き、問題演習を通じて理解を深めていきたい。
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50代からの資格挑戦。焦らず、無理せず、毎日少しずつ。
今日も一歩前進。
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