問題 15|50代の資格挑戦・学習記録 #96
製造指図書の「今どこにあるか」を追いかける──
前回は、第5章「個別原価計算」の問題13、14に取り組んだ。
今回は引き続き個別原価計算から、仕掛品勘定と製品勘定を完成させる問題。
今回のポイントは、製造指図書ごとの原価を計算するだけではない。
それぞれの製造指図書について、
「前月から製造中なのか」
「当月に完成したのか」
「すでに引き渡したのか」
「まだ製品として残っているのか」
を判断しながら、原価がどこにあるのかを追いかけていく必要がある。
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😸問題15 仕掛品勘定と製品勘定
当工場は実際個別原価計算を行っている。
次の資料にもとづいて、仕掛品勘定と製品勘定の金額を求める。
製造指図書番号 No.101 No.102 No.103 No.104
製造着手日 8/20 9/12 10/11 10/25
完成日 9/28 10/11 10/31 11/26予定
引渡日 10/1 10/12 11/5予定 11/27予定
直接材料費 18,000円 16,500円 16,800円 15,000円
直接労務費 15,000円 15,000円 14,400円 2,800円
製造間接費 9,000円 13,500円 10,600円 1,400円
合計 42,000円 45,000円 41,800円 19,200円
前月末までの集計分 42,000円 27,600円 0円 0円
なお、直接材料は製造着手時にすべて投入されている。
また、No.102の前月末までの集計分27,600円のうち、直接労務費は6,000円、製造間接費は5,100円である。
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😸まずは4つの製造指図書の状態を確認
今回の問題では、いきなり仕掛品勘定に数字を入れるよりも、それぞれの製造指図書が10月中にどう動いたのかを整理すると分かりやすい。
No.101
9月28日に完成済みで、10月1日に引き渡されている。
つまり10月1日時点では「製品」であり、引き渡されたことで「売上原価」になる。
製造原価は42,000円。
No.102
9月から製造しており、10月11日に完成、10月12日に引き渡されている。
したがって、月初には「仕掛品」だったものが、10月中に「製品」になり、さらに「売上原価」へ移動する。
製造原価は45,000円。
No.103
10月11日に製造を開始し、10月31日に完成している。
しかし引渡予定日は11月5日なので、10月末時点では完成した「製品」として残っている。
製造原価は41,800円。
No.104
10月25日に製造を開始したものの、完成予定は11月26日。
したがって10月末時点ではまだ製造途中であり、「仕掛品」として残る。
製造原価は19,200円。
こうして整理すると、
No.101 → 売上原価
No.102 → 売上原価
No.103 → 月末製品
No.104 → 月末仕掛品
となる。
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😸仕掛品勘定
まず月初の仕掛品は、前月から製造中だったNo.102の27,600円。
月初有高:27,600円
次に、10月中に投入された原価を計算する。
直接材料費
直接材料は「製造着手時にすべて投入」されている。
そのため、10月に材料を投入したのは10月に製造を開始したNo.103とNo.104だけ。
16,800円+15,000円=31,800円
したがって、
当月直接材料費:31,800円
となる。
No.102にも直接材料費16,500円があるが、製造着手日は9月12日。
材料は製造着手時にすべて投入されているため、これはすでに前月までの仕掛品27,600円に含まれている。
ここは間違えないようにしたい。
直接労務費
No.102の直接労務費15,000円のうち、前月末までに6,000円が発生している。
したがって10月分は、
15,000円-6,000円=9,000円
これにNo.103とNo.104を加える。
9,000円+14,400円+2,800円=26,200円
したがって、
当月直接労務費:26,200円
製造間接費
No.102の製造間接費13,500円のうち、前月末までの集計分は5,100円。
したがって10月分は、
13,500円-5,100円=8,400円
これにNo.103とNo.104を加える。
8,400円+10,600円+1,400円=20,400円
したがって、
当月製造間接費:20,400円
となる。
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😸当月完成高
10月中に完成したのは、
No.102:45,000円
No.103:41,800円
の2つ。
45,000円+41,800円=86,800円
したがって、
当月完成高:86,800円
となる。
一方、No.104は10月末でも製造途中なので、その19,200円が月末仕掛品となる。
月末有高:19,200円
仕掛品勘定をまとめると、
仕掛品 金額 仕掛品 金額
10/1 月初有高 27,600円 10/31 当月完成高 86,800円
10/31 直接材料費 31,800円 10/31 月末有高 19,200円
10/31 直接労務費 26,200円
10/31 製造間接費 20,400円
合計 106,000円 合計 106,000円
左右が106,000円で一致した。
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😸次は製品勘定
製品勘定も同じように、製造指図書の動きを追っていく。
10月1日時点で完成していたNo.101が月初製品になる。
月初有高:42,000円
そして10月中に完成したNo.102とNo.103が、仕掛品から製品へ振り替えられる。
45,000円+41,800円=86,800円
したがって、
当月完成高:86,800円
ここで重要なのが「引渡日」。
10月中に引き渡されたのは、
No.101:42,000円
No.102:45,000円
なので、
42,000円+45,000円=87,000円
売上原価:87,000円
となる。
No.103は10月31日に完成しているものの、引渡予定日は11月5日。
そのため10月末時点ではまだ製品として残っている。
月末有高:41,800円
製品勘定をまとめると、
製品 金額 製品 金額
10/1 月初有高 42,000円 10/31 売上原価 87,000円
10/31 当月完成高 86,800円 10/31 月末有高 41,800円
合計 128,800円 合計 128,800円
こちらも左右128,800円で一致した。
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😸「着手・完成・引渡し」で考える
今回の問題で特に重要だと感じたのは、製造指図書の金額だけを見るのではなく、
着手 → 仕掛品 → 完成 → 製品 → 引渡し → 売上原価
という流れで考えること。
製造途中なら「仕掛品」。
完成したら「製品」。
引き渡したら「売上原価」。
こう考えると、仕掛品勘定と製品勘定のつながりがかなり見えやすくなる。
さらに今回は「直接材料は製造着手時にすべて投入」という条件があるため、製造着手日にも注意が必要だった。
No.102のように前月から製造しているものについては、当月発生分だけを取り出さなければならない。
単純に製造原価の一覧を足していくのではなく、
「この原価はいつ発生したのか?」
を考える必要がある。
個別原価計算は、製造指図書ごとの原価を計算するだけでなく、その原価が仕掛品から製品、そして売上原価へと移っていく流れまで理解することが大切なようだ。
次の問題も引き続き、一つひとつ整理しながら進めていきたい。
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