問題13、14|50代の資格挑戦・学習記録 #95

製造指図書ごとに原価を集計する──

前回までは、第4章「経費」の問題演習に取り組んだ。

今回からは、第5章「個別原価計算」に進む。

個別原価計算では、

「どの製品を作るために、いくら原価がかかったのか」

を、製造指図書ごとに集計していく。

今回の問題では、

* 製造間接費を直接作業時間にもとづいて配賦する
* 完成した製品と未完成の仕掛品を区別する
* 完成品のうち、引渡済みか未引渡しかを区別する
* 原価計算表から仕掛品勘定・製品勘定へつなげる

という、個別原価計算の基本的な流れを確認していく。

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😸問題13 製造間接費を配賦する

当工場は個別原価計算を行っている。

次の資料にもとづいて、原価計算表を完成させる。

[資料]

製造指図書番号 No.101 No.102 No.103
直接材料費 4,200円 5,000円 3,000円
直接労務費 2,000円 2,400円 800円
直接経費 100円 0円 200円
製造間接費 ? ? ?

製造間接費9,100円は、次の直接作業時間をもとに各製造指図書へ配賦する。

* No.101:50時間
* No.102:60時間
* No.103:20時間

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😸まず製造間接費の配賦率を求める

製造間接費は合計9,100円。

直接作業時間の合計は、

50時間+60時間+20時間
=130時間

したがって、1時間あたりの製造間接費配賦率は、

9,100円 ÷ 130時間
=@70円

となる。

この@70円を、それぞれの製造指図書の直接作業時間に掛ければよい。

No.101

@70円 × 50時間
=3,500円

No.102

@70円 × 60時間
=4,200円

No.103

@70円 × 20時間
=1,400円

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😸原価計算表を完成させる

原価計算表は次のようになる。

原価計算表(単位:円)

費目 No.101 No.102 No.103 合計
直接材料費 4,200 5,000 3,000 12,200
直接労務費 2,000 2,400 800 5,200
直接経費 100 0 200 300
製造間接費 3,500 4,200 1,400 9,100
合計 9,800 11,600 5,400 26,800

ポイントは、製造間接費9,100円を単純に3等分するのではなく、

直接作業時間を基準として配賦する

ということ。

直接作業時間が長い製造指図書ほど、多くの製造間接費が配賦される。

今回は1時間あたり@70円なので、この配賦率さえ求められれば、その後の計算は難しくない。

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😸問題14 原価計算表から勘定記入へ

当工場は個別原価計算を行っている。

当月に製造指図書No.201とNo.202が完成した。

そのうち、

* No.201:完成・引渡済
* No.202:完成・未引渡
* No.203:月末現在も製造中

となっている。

また、No.201は前月から製造に着手しており、前月末までに15,750円の原価が発生している。

[資料]

当月の直接材料費消費額

* No.201:5,250円
* No.202:6,300円
* No.203:3,150円

当月の直接労務費消費額

* No.201:7,350円
* No.202:8,400円
* No.203:10,500円

当月の製造間接費配賦額

* No.201:10,500円
* No.202:12,600円
* No.203:13,300円

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😸⑴ 原価計算表を完成させる

まずは製造指図書ごとに原価を集計する。

No.201

前月繰越15,750円に、当月発生した原価を加える。

15,750円
+5,250円
+7,350円
+10,500円
=38,850円

No.202

6,300円
+8,400円
+12,600円
=27,300円

No.203

3,150円
+10,500円
+13,300円
=26,950円

したがって、原価計算表は次のようになる。

原価計算表(単位:円)

費目 No.201 No.202 No.203 合計
前月繰越 15,750 − − 15,750
直接材料費 5,250 6,300 3,150 14,700
直接労務費 7,350 8,400 10,500 26,250
製造間接費 10,500 12,600 13,300 36,400
合計 38,850 27,300 26,950 93,100
備考 完成・引渡済 完成・未引渡 未完成

ここでは、それぞれの製造指図書が月末時点でどの状態にあるのかが重要になる。

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😸⑵ 仕掛品勘定に記入する

まず、完成した製造指図書を確認する。

完成したのは、

No.201:38,850円
No.202:27,300円

なので、

38,850円+27,300円
=66,150円

が「当月完成高」となる。

一方、No.203はまだ完成していない。

したがって、

26,950円

は月末仕掛品として次月へ繰り越す。

仕掛品勘定(単位:円)

借方 金額 貸方 金額
前月繰越 15,750 当月完成高 66,150
直接材料費 14,700 次月繰越 26,950
直接労務費 26,250
製造間接費 36,400
合計 93,100 合計 93,100

つまり、仕掛品勘定では、

完成したものは製品へ振り替え、未完成のものは仕掛品として残す

と考えればよい。

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😸次に製品勘定へ

仕掛品から完成した66,150円は、製品勘定へ振り替えられる。

しかし、完成したからといって、すべて売上原価になるわけではない。

No.201はすでに引渡済みなので、

38,850円

を売上原価へ振り替える。

一方、No.202は完成しているものの、まだ引き渡していない。

したがって、

27,300円

は製品として次月へ繰り越す。

製品勘定(単位:円)

借方 金額 貸方 金額
当月完成高 66,150 売上原価 38,850
次月繰越 27,300
合計 66,150 合計 66,150

⸻

😸「未完成」「完成」「引渡済」を区別する

今回の問題で重要なのは、製造指図書の状態によって、原価がどこに残るのかが変わることである。

整理すると、

未完成 → 仕掛品

完成・未引渡 → 製品

完成・引渡済 → 売上原価

となる。

今回なら、

No.203
→ 未完成なので「仕掛品」26,950円

No.202
→ 完成しているが未引渡なので「製品」27,300円

No.201
→ 完成して引渡済なので「売上原価」38,850円

という流れになる。

原価計算表だけを見ると数字の集計問題に見えるが、仕掛品勘定や製品勘定までつなげて考えると、

製造途中 → 完成 → 販売

という製品の流れと、原価の流れが一致していることが分かる。

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😸今回のポイント

問題13では、

製造間接費の総額 ÷ 配賦基準の総量

によって配賦率を求め、それぞれの製造指図書へ配賦した。

今回は、

9,100円 ÷ 130時間
=@70円

だった。

問題14では、製造指図書ごとの原価を集計したあと、

未完成なら「仕掛品」
完成すれば「製品」
引き渡せば「売上原価」

へと原価が移動していくことを確認した。

個別原価計算では、

「この製造指図書は今どの段階にあるのか?」

を意識すると、勘定記入の流れがかなり分かりやすくなる。

数字だけを追うのではなく、実際に製品が工場の中を移動していく様子と合わせて覚えておきたい。

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