問題 47|50代の資格挑戦・学習記録 #128
製造間接費の予定配賦額と実際発生額の差を、予算差異と操業度差異に分けて仕訳する──
簿記2級取得に向けて、毎日少しずつ勉強を続けている。
今回は、製造間接費配賦差異の分析についての問題に取り組む。
製造間接費を予定配賦した場合、実際発生額との差額が生じることがある。
その差額を予算差異と操業度差異に分け、それぞれ有利差異なのか不利差異なのかを判断する。
今回は、予定配賦額の計算から差異分析、仕訳までの流れを確認していく。
問題 47|製造間接費配賦差異の分析
次の取引について仕訳せよ。ただし勘定科目は設問ごとにもっとも適当と思われるものを選び、記号で解答すること。
⑴ 製造間接費の予定配賦
機械稼働時間を基準として製造間接費を予定配賦する。
当工場の年間の製造予算は720,000円(うち変動費は480,000円)で、年間の予定機械総稼働時間は12,000時間。
当月の実際機械稼働時間は950時間だった。
選択肢:
ア.材料 イ.賃金・給料 ウ.仕掛品
エ.製造間接費 オ.予算差異 カ.操業度差異
⑵ 製造間接費配賦差異の計上
当月の製造間接費の実際発生額は56,400円だった。
これに対し⑴の予定配賦額との差額を予算差異および操業度差異に分けて処理する場合の仕訳をせよ。
選択肢:
ア.材料 イ.賃金・給料 ウ.仕掛品
エ.製造間接費 オ.予算差異 カ.操業度差異
解答・解説
⑴ 製造間接費の予定配賦
まず、年間の製造予算を年間の予定機械総稼働時間で割り、予定配賦率を求める。
予定配賦率:
720,000円 ÷ 12,000時間 = @60円
次に、当月の実際機械稼働時間950時間を掛ける。
予定配賦額:
@60円 × 950時間 = 57,000円
したがって、仕訳は次のようになる。
借方 金額 貸方 金額
(ウ) 仕掛品 57,000円 (エ) 製造間接費 57,000円
製造間接費を仕掛品に配賦するため、仕掛品を借方、製造間接費を貸方に計上する。
⑵ 製造間接費配賦差異の計上
次に、予定配賦額57,000円と実際発生額56,400円の差額を分析する。
57,000円 − 56,400円 = 600円
予定配賦額の方が600円多いため、全体では有利差異となる。
ただし、今回はこの差額を予算差異と操業度差異に分けて処理する必要がある。
① 変動費率を求める
年間の変動費予算額を年間予定機械総稼働時間で割る。
480,000円 ÷ 12,000時間 = @40円
変動費率は@40円となる。
② 固定費率を求める
予定配賦率から変動費率を差し引く。
@60円 − @40円 = @20円
固定費率は@20円となる。
③ 月間の固定費予算額を求める
年間の製造予算から変動費予算額を差し引き、12ヶ月で割る。
(720,000円 − 480,000円)÷ 12ヶ月
= 20,000円
④ 月間の基準操業度を求める
年間の予定機械総稼働時間を12ヶ月で割る。
12,000時間 ÷ 12ヶ月 = 1,000時間
月間の基準操業度は1,000時間となる。
⑤ 予算許容額を求める
予算許容額は、実際操業度に応じた変動費予算額と、固定費予算額の合計である。
(@40円 × 950時間)+ 20,000円
= 38,000円 + 20,000円
= 58,000円
⑥ 予算差異を求める
予算差異は、予算許容額から実際発生額を差し引いて求める。
58,000円 − 56,400円
= 1,600円(有利差異・貸方差異)
実際発生額が予算許容額より少ないため、有利差異となる。
⑦ 操業度差異を求める
操業度差異は、固定費率に実際操業度と基準操業度の差を掛けて求める。
@20円 ×(950時間 − 1,000時間)
= @20円 ×(△50時間)
= △1,000円(不利差異・借方差異)
実際操業度が基準操業度より50時間少ないため、不利差異となる。
⑧ 仕訳を行う
予算差異は有利差異なので貸方、操業度差異は不利差異なので借方に計上する。
借方 金額 貸方 金額
(カ) 操業度差異 1,000円 (オ) 予算差異 1,600円
(エ) 製造間接費 600円
予算差異1,600円から操業度差異1,000円を差し引くと、600円の有利差異となる。
これが、予定配賦額と実際発生額との差額に一致する。
今回の学び
今回の問題では、製造間接費の予定配賦から、予算差異と操業度差異の分析、そして仕訳までを確認した。
特に重要なのは、予算差異と操業度差異の違いを理解することだと思う。
予算差異は、実際発生額が予算許容額より多かったか少なかったかを示す。
一方、操業度差異は、実際操業度が基準操業度を上回ったか下回ったかによって生じる差異である。
今回は、予算差異が1,600円の有利差異、操業度差異が1,000円の不利差異となった。
この2つを合わせると600円の有利差異となり、予定配賦額と実際発生額の差額とも一致する。
計算自体はそれほど複雑ではないが、変動費率、固定費率、固定費予算額、基準操業度を順番に求めていく必要がある。
また、有利差異は貸方、不利差異は借方という仕訳のルールも押さえておきたい。
差異分析は数字だけを追っていると混乱しやすいが、それぞれの差異が何を意味しているのかを理解すれば、整理しやすくなると思う。
引き続き、一問ずつ着実に理解を深めていきたい。
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