原価差異の処理|50代の資格挑戦・学習記録 #54
予定と現実のズレは、最後になくす──
今回学んだのは、原価差異の処理である。
前回は、工業簿記で作成する製造原価報告書と損益計算書の流れを学んだ。
しかし、製造間接費を予定配賦している場合は、そのままでは決算書に実際の金額を反映できない。
予定配賦した金額と実際に発生した金額との差額、つまり原価差異を実際額へ修正する必要がある。
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😸原価差異がある場合の製造原価報告書
製造間接費を予定配賦している場合、仕掛品勘定には予定配賦額が記入されている。
今回の例では、
* 実際発生額:210円
* 予定配賦額:190円
となっており、20円の差額(不利差異)が生じている。
そのため、製造原価報告書ではまず実際発生額を記入し、そのあとで製造間接費配賦差異によって予定配賦額へ修正する。
製造間接費(実際発生額)
従業員賞与 80
減価償却費 120
保険料 10
──────────
合計 210
配賦差異 △20
──────────
予定配賦額 190
こうして仕掛品勘定と一致する予定配賦額に修正することで、
* 当期総製造費用 520円
* 期首仕掛品 60円
* 合計 580円
* 期末仕掛品 50円
となり、当期製品製造原価は530円となる。
つまり、製造原価報告書では実際発生額を表示しつつ、最終的には予定配賦額へ調整することがポイントである。
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😸原価差異がある場合の損益計算書
一方、損益計算書では考え方が逆になる。
製造原価報告書では予定配賦額で計算していたため、そのままでは売上原価も予定額になってしまう。
そこで最後に、原価差異を売上原価へ加算または減算し、実際発生額へ修正する。
今回の例では、
* 売上原価(予定額) 520円
* 製造間接費配賦差異 +20円(不利差異)
となるため、
売上原価(実際額)は540円となる。
ここで覚えておきたいのが次のルールだ。
* 不利差異(借方差異)=費用が予定より多かった → 売上原価に加算(+)
* 有利差異(貸方差異)=費用が予定より少なかった → 売上原価から減算(−)
つまり、最終的な損益計算書は、必ず実際に発生した費用で利益を計算することになる。
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😸今回の学び
今回学んだことで、予定配賦は計算を早くするための仕組みであり、決算では必ず実際額へ修正することが理解できた。
製造原価報告書では予定配賦額に合わせ、損益計算書では実際額へ戻す。
一見すると逆の処理をしているように見えるが、それぞれの役割を考えると非常に理にかなっている。
これで工業簿記の財務諸表作成から原価差異の処理まで、一通り学ぶことができた。
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