問題 27|50代の資格挑戦・学習記録 #108
工程別総合原価計算を、両工程とも先入先出法で計算する──
前回は、第1工程に平均法、第2工程に先入先出法を使う工程別総合原価計算の問題に取り組んだ。
今回は引き続き、第8章「総合原価計算②」から工程別総合原価計算。
ただし今回は、
第1工程、第2工程ともに先入先出法
を用いて計算する。
工程別総合原価計算では、第1工程で完成したものが第2工程へ振り替えられ、その金額が第2工程では「前工程費」として扱われる。
その流れを意識しながら解いていく。
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問題 27 工程別総合原価計算
当社は2つの工程を経て製品Qを製造している。
原価計算の方法は工程別総合原価計算を採用している。
次の資料にもとづいて、答案用紙の仕掛品勘定を完成させよ。
第1工程、第2工程とも先入先出法を用いること。
[資料]生産データ
第1工程 第2工程
月初仕掛品 150kg(⅓) 100kg(⅘)
当月投入 450kg 500kg
合計 600kg 600kg
月末仕掛品 100kg(½) 200kg(¼)
完成品 500kg 400kg
※原料はすべて第1工程の始点で投入される。
※( )内は加工進捗度を示す。
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第1工程を計算する
まず第1工程から。
先入先出法では、月初仕掛品に含まれている前月までの原価と、当月に発生した製造費用を分けて考える。
直接材料費
原料は第1工程の始点ですべて投入される。
月初仕掛品150kgには、すでに原料がすべて投入されているため、当月の直接材料費18,000円は当月投入450kgに対して発生したものと考える。
したがって、1kgあたりの直接材料費は、
18,000円 ÷ 450kg = 40円/kg
月末仕掛品は100kgなので、
40円 × 100kg = 4,000円
これが直接材料費の月末仕掛品原価となる。
直接材料費の完了品原価
月初仕掛品原価の原料費6,300円と当月の原料費18,000円から、月末仕掛品原価4,000円を差し引く。
6,300円 + 18,000円 − 4,000円
= 20,300円
よって、次工程へ振り替える原料費は20,300円。
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第1工程の加工費
加工費については、加工進捗度を考慮して完成品換算量を求める。
月初仕掛品150kgの進捗度は⅓なので、当月必要となる加工量は残り⅔。
150kg × ⅔ = 100kg
当月投入・当月完成分は、
500kg − 150kg = 350kg
月末仕掛品は100kg、加工進捗度½なので、
100kg × ½ = 50kg
したがって当月加工費の完成品換算量は、
100kg + 350kg + 50kg = 500kg
当月加工費26,000円を500kgで割ると、
26,000円 ÷ 500kg = 52円/kg
月末仕掛品の加工費は、
52円 × 50kg = 2,600円
となる。
加工費の完了品原価
月初仕掛品の加工費2,800円と当月加工費26,000円から、月末仕掛品原価2,600円を差し引く。
2,800円 + 26,000円 − 2,600円
= 26,200円
したがって、第1工程から第2工程へ振り替える原価は、
原料費20,300円 + 加工費26,200円
= 46,500円
となる。
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仕掛品 ─ 第1工程
借方 金額 貸方 金額
月初有高・原料費 6,300 次工程振替・原料費 20,300
月初有高・加工費 2,800 次工程振替・加工費 26,200
月初有高・小計 9,100 次工程振替・小計 46,500
当月製造費用・原料費 18,000 月末有高・原料費 4,000
当月製造費用・加工費 26,000 月末有高・加工費 2,600
当月製造費用・小計 44,000 月末有高・小計 6,600
合計 53,100 合計 53,100
ここで求めた46,500円が、そのまま第2工程の当月製造費用である「前工程費」になる。
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第2工程を計算する
次に第2工程。
第2工程では、第1工程から振り替えられた原価を前工程費として扱う。
前工程費
第1工程から当月振り替えられた金額は46,500円。
これが第2工程の当月投入500kgに対応する。
したがって、
46,500円 ÷ 500kg = 93円/kg
月末仕掛品は200kgなので、
93円 × 200kg = 18,600円
これが月末仕掛品の前工程費となる。
前工程費の完成品原価
月初仕掛品に含まれていた前工程費9,500円を加え、月末仕掛品原価を差し引く。
9,500円 + 46,500円 − 18,600円
= 37,400円
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第2工程の加工費
次に加工費。
第2工程の月初仕掛品は100kgで、加工進捗度は⅘。
したがって、当月必要となる加工量は残り⅕なので、
100kg × ⅕ = 20kg
当月投入・当月完成分は、
400kg − 100kg = 300kg
月末仕掛品は200kg、加工進捗度¼なので、
200kg × ¼ = 50kg
当月加工費の完成品換算量は、
20kg + 300kg + 50kg
= 370kg
したがって、当月加工費37,000円の1kgあたりの金額は、
37,000円 ÷ 370kg
= 100円/kg
月末仕掛品の加工費は、
100円 × 50kg
= 5,000円
となる。
加工費の完成品原価
月初仕掛品の加工費9,600円と当月加工費37,000円から、月末仕掛品原価5,000円を差し引く。
9,600円 + 37,000円 − 5,000円
= 41,600円
したがって当月完成高は、
前工程費37,400円 + 加工費41,600円
= 79,000円
となる。
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仕掛品 ─ 第2工程
借方 金額 貸方 金額
月初有高・前工程費 9,500 当月完成高・前工程費 37,400
月初有高・加工費 9,600 当月完成高・加工費 41,600
月初有高・小計 19,100 当月完成高・小計 79,000
当月製造費用・前工程費 46,500 月末有高・前工程費 18,600
当月製造費用・加工費 37,000 月末有高・加工費 5,000
当月製造費用・小計 83,500 月末有高・小計 23,600
合計 102,600 合計 102,600
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今回のポイント
今回の問題で重要だったのは、工程間の原価のつながりだった。
第1工程で求めた、
次工程振替 46,500円
が、第2工程では、
前工程費 46,500円
としてそのまま引き継がれる。
つまり、
第1工程の完成 → 第2工程への投入
という製品の流れと一緒に、原価も次の工程へ移動していく。
また、先入先出法では、月初仕掛品にすでに含まれている原価と、当月新たに発生した原価を区別する必要がある。
特に加工費では、
月初仕掛品の当月加工分+当月投入・完成分+月末仕掛品の当月加工分
という形で、当月の完成品換算量を求めるのがポイント。
第1工程では、
100kg + 350kg + 50kg = 500kg
第2工程では、
20kg + 300kg + 50kg = 370kg
となった。
前回は平均法と先入先出法が工程ごとに混在していたが、今回は両工程とも先入先出法。
少しずつではあるが、工程別総合原価計算でも「どの数字をどこへつなげればいいのか」が見えてきた気がする。
複雑に見える問題でも、
生産量の流れを整理する → 完成品換算量を求める → 単価を出す → 月末仕掛品原価を求める → 差額で完成品原価を求める
という順番で一つずつ処理していけばいい。
工程が増えても、基本となる考え方は同じ。
引き続き問題を解きながら、計算の流れを身につけていきたい。
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