ヨーガの教え(アヒンサー)
ヨーガ(ヨガ)の教えに「アヒンサー」というものがある。
これは通常「不殺生」や「非暴力」などと訳されることが多い。
しかし、これらの訳は原義とは若干ニュアンスが異なるようである。
「アヒンサー」という語は「ヒンサー=苦痛」という言葉に、英語にもある「アという否定の接頭辞」がついたものとなっている。
つまりアヒンサーとは、ヨーギー(ヨーガ修行者)に対して極力苦痛を生み出さないようにしなさいと戒めているのだ。
では勉強したり修行したりすることが苦痛である場合は、しなくていいのであろうか。
勉強や修行というものは、「将来のより大きな苦痛を避けるために」必要であれば、それらに励むことも「アヒンサー」になり得るのだ。
武術は、暴力、酷い場合は人殺しの練習と混同される場合があるが、元々は自分の身体、命、尊厳を守り、苦痛を避けるための技術であるので、これも「アヒンサー」なのである。
また真の武術は、その修行が心身の健康増進に役立ち、病気や怪我による苦痛を遠ざけるため、この意味でもアヒンサーであると言える。
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