仕損費の処理2|50代の資格挑戦・学習記録 #47
仕損は、完成品だけの負担とは限らない──
今回学んだのは、正常仕損が月末仕掛品の加工進捗度よりも前で発生した場合の処理である。
前回は、正常仕損が月末仕掛品の加工進捗度より後で発生した場合、その仕損費は完成品だけが負担することを学んだ。
しかし、仕損がもっと早い段階で発生した場合は考え方が変わる。
その時点では、まだ完成品だけでなく月末仕掛品も同じ工程を通る途中だからだ。
つまり、その仕損は完成品だけのためではなく、月末仕掛品も含めた生産全体の中で発生したものと考えるのである。
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😸月末仕掛品の進捗度より前で発生した場合
今回の例では、正常仕損は工程の始点(加工進捗度0%)で発生している。
一方、月末仕掛品は加工が80%まで進んでいる。
つまり月末仕掛品も、すでに仕損が発生した地点を通過していることになる。
そのため、この正常仕損費は完成品だけでなく、月末仕掛品にも負担させなければならない。
これを「両者負担」という。
計算では、仕損品は存在しなかったものとして扱い、完成品100個と月末仕掛品30個(加工費は24個分)の割合で原価を配分していく。
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😸平均法による計算
直接材料費は、
* 月初仕掛品原価
* 当月投入原価
を合計し、正常仕損10個を差し引いた130個で割って平均単価を求める。
その結果、
* 月末仕掛品原価:4,200円
* 完成品原価:14,000円
となる。
加工費も同様に平均単価を計算すると、
* 月末仕掛品原価:4,824円
* 完成品原価:20,100円
となる。
したがって、
* 月末仕掛品原価:9,024円
* 完成品原価:34,100円
* 完成品単位原価:341円
となる。
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😸完成品のみ負担との違い
前回との違いは、仕損が発生したタイミングだけである。
* 月末仕掛品の進捗度より後で発生した場合
→ 完成品のみ負担
* 月末仕掛品の進捗度より前で発生した場合
→ 完成品と月末仕掛品の両者負担
たったこれだけの違いだが、完成品原価も月末仕掛品原価も変わってしまう。
試験では、この判断を間違えないことが最も重要である。
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😸「度外視法」を覚える
今回の計算では、正常仕損品に実際いくら原価がかかったのかは計算していない。
仕損品を最初から存在しなかったものとして計算している。
この方法を「度外視法」という。
一方、正常仕損品の原価を先に計算してから完成品や月末仕掛品へ配分する方法は「非度外視法」というが、こちらは簿記1級の範囲である。
簿記2級では、度外視法だけ覚えておけば十分だ。
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😸試験で迷ったときのポイント
試験では、仕損や減損が発生していることだけが示され、発生点が書かれていない問題が出題されることがある。
完成品のみ負担では発生点が分からなければ加工費を計算できない。
しかし、両者負担なら仕損を度外視して計算するため、発生点が不明でも計算できる。
そのため、
「発生点の指示がなく、完成品のみ負担とも書かれていない場合は、両者負担で計算する」
と覚えておくと試験で迷わず対応できる。
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今回学んだことで、正常仕損の処理は「いつ発生したか」で負担先が決まることが理解できた。
計算式そのものよりも、
「月末仕掛品が仕損発生点を通過しているかどうか」
この判断が、問題を解く最初のポイントなのだと分かった。
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