仕損費の処理|50代の資格挑戦・学習記録 #46
仕損の負担は、いつ発生したかで変わる──
今回学んだのは、正常仕損費の処理方法だ。
前回は、製造工程で発生する「仕損」と「減損」の違いについて学んだ。
しかし、正常仕損は発生しただけでは終わらない。
その原価を、どの製品に負担させるのかを決めなければならないのだ。
その判断基準になるのが、仕損が発生したタイミングである。
今回は、仕損が月末仕掛品の加工進捗度よりも後で発生した場合の処理を学んだ。
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😸月末仕掛品の進捗度より後で発生した場合
今回の例では、
* 月末仕掛品:加工進捗度80%
* 正常仕損:工程の終点(100%)で発生
という条件になっている。
つまり、月末仕掛品はまだ工程の途中であり、仕損が発生する地点まで到達していない。
そのため、
月末仕掛品からは仕損は発生していない
と考える。
したがって、正常仕損による原価はすべて完成品が負担することになる。
これを「完成品のみ負担」という。
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😸計算の考え方
完成品は実際には100個だが、計算するときは仕損品10個も完成品と同じところまで加工されたと考える。
つまり、
* 完成品100個
* 正常仕損10個
を合わせた110個を完成品として計算する。
ただし最後に完成品単位原価を求めるときだけは、
実際に完成した100個で割る。
この点が少しややこしいが重要なポイントである。
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😸直接材料費の計算(平均法)
平均単価は、
(2,840円+15,360円)÷(20個+120個)
=130円
となる。
月末仕掛品原価は、
130円×30個=3,900円
完成品原価は差額で、
2,840円+15,360円−3,900円
=14,300円
となる。
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😸加工費の計算(平均法)
加工費では完成品換算量を使う。
平均単価は、
(874円+24,050円)÷(4個+130個)
=186円
となる。
月末仕掛品は加工進捗度80%なので、
30個×80%=24個
これより、
186円×24個=4,464円
完成品原価は、
874円+24,050円−4,464円
=20,460円
となる。
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😸最終結果
月末仕掛品原価は、
* 直接材料費:3,900円
* 加工費:4,464円
合計
8,364円
完成品原価は、
* 直接材料費:14,300円
* 加工費:20,460円
合計
34,760円
完成品単位原価は、
34,760円÷100個
=347.6円/個
となる。
ここで割る数量は、110個ではなく実際の完成品100個である。
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😸仕損品に評価額がある場合
仕損品は不良品とはいえ、形が残っているためスクラップなどとして売却できることがある。
この売却できる価値を仕損品評価額という。
一方、減損は蒸発や乾燥などで形そのものがなくなってしまうため、評価額は常にゼロである。
正常仕損費は、
仕損品の原価 − 仕損品評価額
で求められる。
例えば今回の仕損品10個に、1個13円の売却価値があれば、
13円×10個=130円
の評価額となる。
完成品のみ負担の場合は、まず通常どおり完成品原価34,760円を求め、そのあと評価額を差し引く。
34,760円−130円
=34,630円
となる。
なお、月末仕掛品原価は変わらない。
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😸今回学んだこと
仕損が発生したときは、まず「どこで発生したのか」を見ることが重要である。
今回のように月末仕掛品より後で発生したなら、その損失は月末仕掛品には関係ない。
だから完成品だけが負担する。
同じ正常仕損でも、発生する位置が変われば原価の負担先も変わる。
工業簿記では、単に計算式を覚えるのではなく、「どこがその損失を負担するのか」という考え方を理解すべきだと感じた。
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