平均法|50代の資格勉強・学習記録 #39
先入先出法ほど厳密ではないが便利──
今回学んだのは、月初仕掛品がある場合の平均法による完成品原価の計算である。
前回学んだ先入先出法では、「月初仕掛品は前月からの続き」「当月投入分は今月の作業」と考え、それぞれを区別して計算した。そのため、月初仕掛品にどれだけ追加加工したのかを意識する必要があった。
しかし、今回の平均法では考え方が大きく変わる。
前月から残っていた仕掛品も、今月新しく投入した製品も、「すべて平均的に完成したもの」と考えるのだ。
今回の例では、月初仕掛品は60個(加工進捗度50%)、当月に180個を投入し、合計240個となった。そのうち200個が完成し、40個が月末仕掛品として残っている。
まず直接材料費を計算する。
材料は工程の最初ですべて投入されるため、月初仕掛品も当月投入分も100%材料が投入済みである。
したがって、
* 月初仕掛品原価:6,000円
* 当月直接材料費:21,600円
合計27,600円を240個で割ると、平均単価は115円となる。
この平均単価を使えば、
* 月末仕掛品原価:115円 × 40個 = 4,600円
* 完成品原価:115円 × 200個 = 23,000円
と求められる。
次に加工費。
加工費は進捗度を考慮するため、完成品換算量を使う。
* 月初仕掛品:60個 × 50%=30個(前月までに加工済み)
* 当月投入分の完成品換算量:200個 − 30個 + 月末仕掛品32個=202個
完成品換算量は合計232個となる。
加工費は、
* 月初仕掛品:4,680円
* 当月加工費:31,512円
合計36,192円。
これを232個で割ると、平均単価は156円となる。
したがって、
* 月末仕掛品原価:156円 × 32個=4,992円
* 完成品原価:156円 × 200個=31,200円
となる。
最後に直接材料費と加工費を合計すると、
* 月末仕掛品原価:4,600円+4,992円=9,592円
* 完成品原価:23,000円+31,200円=54,200円
* 完成品単位原価:54,200円 ÷ 200個=271円
となった。
先入先出法は「始めた時期とできた時期」を重視する考え方。
平均法は「今あるもの全体」をまとめて考える方法。
同じ完成品原価を求める計算でも、前提となる考え方が違えば、途中の計算方法も変わってくる。
簿記は数字を覚える学問ではなく、「どう考えるか」を学ぶ学問なのだと、今回あらためて感じた。
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簿記の雑学 🇬🇧
Average Cost Method(平均法) は、英語では Weighted Average Method(加重平均法) と呼ばれることも多い。
「Average(平均)」というより、「数量を考慮した平均(Weighted Average)」という表現の方が、実務ではより正確な言い方である。
簿記の英語は、イタリアで生まれた複式簿記が世界へ広まる中で英語圏でも発展してきたため、日本語の用語と対応させながら覚えると理解が深まりやすい。
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