問題 38|50代の資格挑戦・学習記録 #119

材料費・労務費・製造間接費から、製造原価報告書を完成させる──

簿記2級取得に向けて、毎日少しずつ勉強を続けている。

今回から、第10章「工業簿記における財務諸表」に入る。

これまで計算してきた材料費、労務費、製造間接費が、最終的にどのように財務諸表へつながっていくのかを確認する章だ。

今回は、直接材料費、直接労務費、製造間接費をそれぞれ計算し、製造原価報告書を完成させる問題に取り組む。

問題 38|工業簿記における財務諸表

次の資料にもとづいて、答案用紙の製造原価報告書を完成させよ。

製造間接費は予定配賦している。直接工賃金はすべて直接労務費である。

[資料]

⑴ 棚卸資産有高

期首有高 期末有高
直接材料 500円 750円
仕掛品 1,250円 800円

⑵ 直接材料当期仕入高

6,500円

⑶ 賃金未払額

期首未払額 期末未払額
直接工賃金 750円 850円
間接工賃金 250円 370円

⑷ 賃金当期支払額

直接工賃金 4,800円
間接工賃金 2,300円

⑸ 当期経費

水道光熱費 1,250円
減価償却費 300円
賃借料   200円

⑹ 製造間接費の予定配賦額

4,000円

直接材料費を計算する

まずは、直接材料費を求める。

直接材料費は、

期首材料棚卸高+当期材料仕入高−期末材料棚卸高

で計算する。

500円+6,500円−750円
=6,250円

したがって、当期の直接材料費は6,250円となる。

材料については、「最初にあった分+買った分−最後に残った分=使った分」と考えると分かりやすい。

直接労務費を計算する

次に、直接労務費を求める。

今回、直接工賃金はすべて直接労務費となる。

ただし、資料に示されている4,800円は「当期支払額」であり、そのまま当期の賃金消費額になるわけではない。

未払額を調整する必要がある。

計算式は、

当期支払額−期首未払額+期末未払額

となる。

4,800円−750円+850円
=4,900円

したがって、直接労務費は4,900円となる。

期首未払額は前期に発生して今期に支払ったものなので差し引き、期末未払額は今期に発生したもののまだ支払っていないため加える。

ここは、現金の支払額と当期の費用発生額を区別するのがポイントだ。

製造間接費の実際発生額を計算する

続いて、製造間接費を計算する。

まず、間接工賃金の当期発生額を求める。

2,300円+370円−250円
=2,420円

これに、水道光熱費、減価償却費、賃借料を加える。

2,420円+1,250円+300円+200円
=4,170円

したがって、製造間接費の実際発生額は4,170円となる。

製造間接費配賦差異を計算する

今回の問題では、製造間接費を予定配賦している。

予定配賦額は4,000円。

一方、実際発生額は4,170円だった。

4,170円−4,000円
=170円

実際発生額のほうが予定配賦額より170円多いため、これは不利差異となる。

したがって、製造原価報告書では、

製造間接費配賦差異 −170円

として、実際発生額4,170円から差し引く。

4,170円−170円
=4,000円

これが製造原価報告書に算入される製造間接費となる。

製造原価報告書を完成させる

以上をまとめると、製造原価報告書は次のようになる。

製造原価報告書

(単位:円)

Ⅰ 直接材料費

1. 期首材料棚卸高 500
2. 当期材料仕入高 6,500
     合計      7,000
3. 期末材料棚卸高 750

直接材料費 6,250

Ⅱ 直接労務費

1. 賃金 4,900

直接労務費 4,900

Ⅲ 製造間接費

1. 間接工賃金 2,420
2. 水道光熱費 1,250
3. 減価償却費 300
4. 賃借料   200

合計 4,170

製造間接費配賦差異 −170

製造間接費 4,000

ここまでを合計すると、

6,250円+4,900円+4,000円
=15,150円

これが当期総製造費用となる。

さらに、期首仕掛品棚卸高1,250円を加える。

15,150円+1,250円
=16,400円

ここから期末仕掛品棚卸高800円を差し引く。

16,400円−800円
=15,600円

したがって、

当期製品製造原価は15,600円

となる。

今回の学び

今回から「工業簿記における財務諸表」に入った。

これまで個別に学習してきた材料費、労務費、製造間接費が、製造原価報告書の中で一つにつながっていく。

基本的な流れは、

直接材料費+直接労務費+製造間接費=当期総製造費用

そして、

当期総製造費用+期首仕掛品−期末仕掛品=当期製品製造原価

となる。

今回、少し注意が必要だったのは、賃金の未払額の調整と製造間接費の予定配賦だ。

特に、

実際発生額4,170円 > 予定配賦額4,000円

なので、差額170円は不利差異となる。

これまで勉強してきた「材料費」「労務費」「製造間接費」「予定配賦」「仕掛品」が、一つの報告書に集約されていく。

個別に覚えてきた知識がつながっていく感覚があり、工業簿記全体の構造も少しずつ見えてきた。

次の問題も、この流れを意識しながら進めていきたい。

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