問題 37|50代の資格挑戦・学習記録 #118
追加投入される材料のタイミングに注意して、2工程の仕掛品勘定を完成させる──
簿記2級取得に向けて、毎日少しずつ勉強を続けている。
今回は、第9章「総合原価計算③」から、工程別総合原価計算の問題に取り組む。
製品Hは2つの工程を経て製造され、第1工程では平均法、第2工程では先入先出法を用いる。さらに、第1工程では正常仕損が発生し、第2工程では加工進捗度50%の時点でB原料が追加投入される。
これまで学んできた平均法、先入先出法、正常仕損、材料の追加投入が組み合わされた総合問題だ。
問題 37|総合原価計算
当社は2つの工程を経て製品Hを製造している。
原価計算の方法は工程別総合原価計算を採用している。答案用紙の仕掛品勘定を完成させよ。
第1工程では平均法、第2工程では先入先出法を用いること。
[資料]
⑴ 生産データ
第1工程 第2工程
月初仕掛品 200個(1/2) 300個(1/3)
当月投入 7,800個 7,740個
合計 8,000個 8,040個
正常仕損 100個 ―
月末仕掛品 160個(1/2) 240個(2/3)
完成品 7,740個 7,800個
※( )内は加工進捗度を示す。
⑵ 第1工程の終点で仕損が発生している(処分価額は0円)。それは通常発生する程度のもの(正常仕損)である。仕損費はすべて完成品に負担させる。
⑶ A原料は第1工程の始点で投入される。B原料は第2工程の加工進捗度50%の時点で投入される。
B原料の投入時点に注意する
今回のポイントの一つが、第2工程で追加投入されるB原料だ。
B原料は加工進捗度50%の時点で投入される。
第2工程の月初仕掛品は加工進捗度1/3なので、月初時点ではまだB原料は投入されていない。一方、月末仕掛品は加工進捗度2/3なので、すでに50%地点を通過しており、B原料が投入されている。
したがって、当月投入のB原料費を完成品と月末仕掛品に按分することになる。
ここを見落とすと、第2工程の原価計算が大きくずれてしまう。
⑴ 第1工程の計算
第1工程では平均法を用いる。
A原料費
A原料は工程の始点で投入されるため、月末仕掛品にも100%投入されている。
平均単価は、
(15,800円+304,200円)÷(200個+7,800個)
=40円/個
月末仕掛品のA原料費は、
40円×160個=6,400円
したがって、完成品に振り替えるA原料費は差額で、
15,800円+304,200円−6,400円
=313,600円
となる。
加工費
月末仕掛品160個の加工進捗度は1/2なので、加工費の完成品換算量は、
160個×1/2=80個
正常仕損100個は工程の終点で発生しており、その仕損費はすべて完成品に負担させる。
加工費の平均単価は、
(5,940円+443,520円)
÷{100個+(7,740個+100個+80個−100個)}
=56.75円
月末仕掛品の加工費は、
56.75円×80個=4,540円
完成品の加工費は差額で、
5,940円+443,520円−4,540円
=444,920円
となる。
したがって、第1工程から第2工程へ振り替えられる原価は、
313,600円+444,920円=758,520円
となった。
⑵ 第2工程の計算
第2工程では先入先出法を用いる。
ここでは「前工程費」「B原料費」「加工費」をそれぞれ計算していく。
前工程費
第1工程から振り替えられた758,520円を7,740個で割ると、
758,520円÷7,740個=98円/個
月末仕掛品240個の前工程費は、
98円×240個=23,520円
完成品の前工程費は差額で、
45,000円+758,520円−23,520円
=780,000円
となる。
B原料費
B原料は加工進捗度50%の時点で投入される。
月初仕掛品300個は進捗度1/3なので、月初時点ではB原料が投入されていない。一方、月末仕掛品240個は進捗度2/3なので、B原料はすでに投入済みとなる。
当月投入分の単価は、
321,600円÷8,040個=40円/個
したがって、月末仕掛品のB原料費は、
40円×240個=9,600円
完成品のB原料費は、
0円+321,600円−9,600円
=312,000円
となる。
加工費
先入先出法なので、当月の加工量を完成品換算量で求める。
月初仕掛品300個はすでに1/3まで加工されているため、当月必要なのは残り2/3。
300個×2/3=200個
当月着手・完成分は、
7,800個−300個=7,500個
月末仕掛品は240個、進捗度2/3なので、
240個×2/3=160個
したがって、当月の加工費完成品換算量は、
200個+7,500個+160個=7,860個
加工費単価は、
903,900円÷7,860個=115円/個
月末仕掛品の加工費は、
115円×160個=18,400円
完成品の加工費は差額で、
50,500円+903,900円−18,400円
=936,000円
となる。
解答
第1工程の仕掛品勘定は、
次工程振替高
* 原料費:313,600円
* 加工費:444,920円
* 合計:758,520円
月末有高
* 原料費:6,400円
* 加工費:4,540円
* 合計:10,940円
第2工程では、
当月完成高
* 前工程費:780,000円
* 原料費:312,000円
* 加工費:936,000円
* 合計:2,028,000円
月末有高
* 前工程費:23,520円
* 原料費:9,600円
* 加工費:18,400円
* 合計:51,520円
となった。
今回のポイント
今回は、これまで個別に学んできた論点が一つの問題にまとめて登場した。
特に重要だったのは、材料がどの時点で投入されるのかを、生産データの加工進捗度と照らし合わせることだ。
第2工程のB原料は50%地点で投入されるため、進捗度1/3の月初仕掛品にはまだ入っておらず、進捗度2/3の月末仕掛品には入っている。
また、第1工程は平均法、第2工程は先入先出法なので、同じ一つの問題の中でも計算方法を切り替えなければならない。
さらに正常仕損の処理も加わり、かなり総合問題らしくなってきた。
一つひとつの計算自体はこれまで取り組んできた内容だが、論点が組み合わされると、「どの方法を使うのか」「材料はいつ投入されるのか」「仕損費を誰に負担させるのか」を最初に整理することが大切だと感じた。
簿記2級の工業簿記も、個々の計算方法を覚える段階から、それらを組み合わせて使う段階へ進んできたように思う。
引き続き、毎日少しずつ積み重ねていきたい。
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