経費とは?|50代の資格挑戦・学習記録 #20

「経費で落としといて」ってよく聞くけど──

今回学んだのは「経費」である。

工業簿記では、製品を作るためにかかった原価を、材料費・労務費・経費の三つに分類する。これまで学んできた材料費や労務費は比較的イメージしやすかった。しかし「経費」と聞くと、何となく「その他全部」という曖昧な印象を持っていた。

実際、その理解は半分正解だった。

工業簿記における経費とは、「材料費と労務費以外の費用」のことである。製品を作るためには、材料と人件費だけではなく、さまざまな費用が発生する。それらをまとめて経費として扱う。

ただし、単に「その他」として一括りにしているわけではない。経費には、消費額の計算方法によって四つの種類があることを学んだ。

まず一つ目が「支払経費」である。その月に実際に支払った金額を、そのまま消費額として扱う経費だ。代表例が外注加工賃である。例えば、組み立てた製品に色を塗る工程を外部の塗装業者へ依頼した場合、その支払額が外注加工賃になる。また、工場設備の修繕費なども支払経費に含まれる。

二つ目が「月割経費」。工場建物の減価償却費や賃借料のように、一定期間に発生する費用を月ごとに按分して計算する経費である。建物は一か月だけ使うものではないため、使用期間に応じて少しずつ費用化していく考え方になる。

三つ目が「測定経費」だ。電気代や水道代のように、メーターなどで測定した使用量をもとに計算する経費をいう。工場でどれだけ電気や水を使ったかによって、その月の消費額が決まる。

そして四つ目が「発生経費」である。例えば材料棚卸減耗費のように、その月に発生した金額をそのまま消費額として計上する経費である。理論上残っているはずの材料と実際の数量との差額が、ここに含まれる。

さらに興味深かったのは、経費にも直接経費と間接経費があることだった。

外注加工賃は、どの製品にいくらかかったのかを明確に把握できるため、直接経費になる。また、特定の製品を製造するために使用する特許権使用料も直接経費に含まれる。

一方で、修繕費や減価償却費、賃借料、電気代、水道代、材料棚卸減耗費などは、特定の製品だけに対応させることが難しい。そのため、これらはすべて間接経費として扱われる。

学習を進めるほど、工場では実にさまざまなお金が動いていることが分かってくる。材料を買うだけでもなければ、人件費を支払うだけでもない。建物を維持し、設備を動かし、外部の力を借りながら、一つの製品は作られている。

工業簿記は、そうした目に見えにくい費用まで含めて、ものづくりの全体像を数字で見える化する学問なのだと感じた。

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