工場の直接売上|50代の資格挑戦・学習記録 #60

工場から売っても、本社の売上になる──

今回学んだのは、工場が本社の得意先へ直接製品を販売した場合の処理である。

前回は、本社が工場から受け取った製品を得意先へ販売したときの仕訳を学んだ。

今回は少し状況が異なる。

製品は工場から直接得意先へ届けられるが、会計上は「工場から本社へ納入し、その後、本社が得意先へ販売した」と考えて処理するのである。



😸工場が直接売っても、本社で売ったと考える

CASE 59では、埼玉工場が製品100円を、本社の得意先へ150円で掛け販売している。

一見すると工場が売上を計上するようにも思えるが、工場会計は製造活動を管理するための帳簿であり、販売活動は本社が担当する。

そのため、実際の商品の流れとは別に、会計上は次の順番で考える。

1. 工場から本社へ製品を納入する
2. 本社が得意先へ販売する

という2段階の取引として処理するのである。



😸本社の処理

まず本社では、工場から製品を受け入れた処理を行う。

工場から製品を受け入れたとき

借方 金額 貸方 金額
製品 100  工場 100

続いて、本社が得意先へ150円で掛け販売した処理を行う。

掛け売上の処理

借方 金額 貸方 金額
売掛金 150 売上 150

さらに、販売した製品を資産から売上原価へ振り替える。

売上原価への振替

借方   金額 貸方 金額
売上原価 100 製品 100

前回学んだ本社の売上処理と同じ仕訳だが、その前に「工場から製品を受け入れる処理」が追加される点がポイントである。



😸工場の処理

工場では、完成した製品を本社へ納入した処理を行う。

工場の帳簿には「製品勘定」がないため、完成した製品はそのまま本社へ納入したものとして処理する。

そのため、「仕掛品」の減少として記帳する。

借方 金額 貸方 金額
本社 100  仕掛品 100

工場では売上や売掛金は一切登場しない。

販売活動は本社の仕事であり、工場は製造した製品を本社へ引き渡したところで役割が終わるからである。



😸CASE 59の仕訳

本社

借方   金額 貸方 金額
製品   100 工場 100
売掛金  150  売上 150
売上原価 100     製品 100

工場

借方 金額 貸方 金額
本社 100    仕掛品 100



😸今回のポイント

工場が得意先へ直接製品を届けても、会計上は「工場→本社→得意先」という流れで処理する。

そのため、

* 本社は製品の受入処理をしてから売上を計上する
* 工場は本社へ納入した処理だけを行い、売上は計上しない

という役割分担になる。

実際の物流と会計上の処理は必ずしも一致しないが、販売は本社、製造は工場という役割を明確にするため、このような仕訳になることを押さえておきたい。

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