問題 36|50代の資格挑戦・学習記録 #117
加工中平均的に投入される材料は、加工費と同じように考える──
簿記2級取得に向けて、毎日少しずつ勉強を続けている。
今回は、第9章「総合原価計算③」から、前回に続いて材料の追加投入についての問題に取り組む。
A原料は工程の始点で、C原料は加工中平均的に投入される。
前回の問題35では、工程の終点で投入されるB原料について学習した。今回は、加工の進行に応じて平均的に投入されるC原料をどのように扱うのかがポイントになる。
C原料費と加工費の完成品換算量に注目しながら、月末仕掛品原価、完成品原価、完成品単位原価を計算していく。
問題 36|材料の追加投入
次の資料にもとづいて、平均法により①月末仕掛品原価、②完成品原価、③完成品単位原価を計算せよ。
A原料は工程の始点で、C原料は加工中平均的に投入される。
[資料]
⑴ 生産データ
月初仕掛品 200kg(10%)
当月投入 1,100kg
合計 1,300kg
月末仕掛品 300kg(50%)
完成品 1,000kg
※( )内は加工進捗度を示す。
⑵ 製造原価データ
A原料費 C原料費 加工費
月初仕掛品原価 4,600円 4,550円 4,050円
当月製造費用 11,000円 16,150円 24,700円
解答・解説
今回のポイントは、C原料が加工中平均的に投入されることだ。
A原料は工程の始点で投入されるため、月末仕掛品にも全量投入されている。
一方、C原料は加工の進行に応じて平均的に投入される。そのため、C原料費は加工費と同じように、加工進捗度を考慮した完成品換算量を使って計算する。
前回のB原料のように「終点に到達しているかどうか」で判断するのではなく、加工の進み具合に応じてC原料も投入されていると考えるわけだ。
① A原料費の計算
A原料は工程の始点で投入されるため、月末仕掛品300kgにもすでに全量投入されている。
A原料費の合計は、
4,600円+11,000円=15,600円
となる。
A原料は工程の始点で投入されるので、完成品換算量は生産数量そのものを使う。
平均単価は、
15,600円÷(200kg+1,100kg)
=15,600円÷1,300kg
=@12円
となる。
月末仕掛品に含まれるA原料費は、
@12円×300kg=3,600円
である。
完成品に含まれるA原料費は、差額で求める。
15,600円−3,600円=12,000円
したがって、A原料費の計算結果は次のとおり。
* 月末仕掛品:3,600円
* 完成品:12,000円
② C原料費の計算
C原料は加工中平均的に投入される。
そのため、加工費と同じように加工進捗度を考慮して完成品換算量を求める。
月初仕掛品の完成品換算量は、
200kg×10%=20kg
月末仕掛品の完成品換算量は、
300kg×50%=150kg
となる。
平均法では、完成品1,000kgと月末仕掛品の完成品換算量150kgを合計する。
1,000kg+150kg=1,150kg
C原料費の合計は、
4,550円+16,150円=20,700円
である。
したがって、C原料費の平均単価は、
20,700円÷1,150kg=@18円
となる。
月末仕掛品に含まれるC原料費は、
@18円×150kg=2,700円
である。
完成品に含まれるC原料費は、差額で求める。
20,700円−2,700円=18,000円
したがって、C原料費の計算結果は次のとおり。
* 月末仕掛品:2,700円
* 完成品:18,000円
C原料は「材料費」ではあるが、加工中平均的に投入されるため、完成品換算量の考え方は加工費と同じになる。
ここが今回の問題で、特に注意が必要なところだ。
③ 加工費の計算
次に、加工費を計算する。
加工費についても、加工進捗度を考慮した完成品換算量を使う。
月初仕掛品の完成品換算量は、
200kg×10%=20kg
月末仕掛品の完成品換算量は、
300kg×50%=150kg
となる。
したがって、完成品換算量は、
1,000kg+150kg=1,150kg
である。
加工費の合計は、
4,050円+24,700円=28,750円
となる。
したがって、加工費の平均単価は、
28,750円÷1,150kg=@25円
となる。
月末仕掛品の加工費は、
@25円×150kg=3,750円
である。
完成品の加工費は、差額で求める。
28,750円−3,750円=25,000円
したがって、加工費の計算結果は次のとおり。
* 月末仕掛品:3,750円
* 完成品:25,000円
① 月末仕掛品原価
月末仕掛品原価は、A原料費、C原料費、加工費を合計して求める。
3,600円+2,700円+3,750円=10,050円
したがって、
① 月末仕掛品原価:10,050円
となる。
② 完成品原価
完成品原価は、完成品に含まれる各原価を合計する。
12,000円+18,000円+25,000円=55,000円
したがって、
② 完成品原価:55,000円
である。
③ 完成品単位原価
完成品単位原価は、完成品原価を完成品数量で割って求める。
55,000円÷1,000kg=@55円
したがって、
③ 完成品単位原価:@55円
となる。
今回の振り返り
今回は、工程の始点で投入されるA原料と、加工中平均的に投入されるC原料の処理について学習した。
特に重要なのは、加工中平均的に投入される材料は、加工費と同じように加工進捗度を考慮するという点だ。
A原料は工程の始点で投入されるため、月末仕掛品にも全量が含まれる。
一方、C原料は加工の進行に応じて平均的に投入されるため、月末仕掛品には加工進捗度に応じた分だけが含まれる。
今回の問題で確認できたのは、次の3点だ。
* 工程の始点で投入される材料は、月末仕掛品にも全量が含まれる。
* 加工中平均的に投入される材料は、加工進捗度を反映した完成品換算量で計算する。
* 加工費も、加工進捗度を反映した完成品換算量で計算する。
前回の問題35と合わせると、材料の投入時点による違いがさらに整理できた。
* A原料:始点投入なので月末仕掛品にも全量が含まれる
* B原料:終点投入なので終点に到達していない月末仕掛品には含まれない
* C原料:加工中平均投入なので加工進捗度に応じて月末仕掛品にも含まれる
* 加工費:加工進捗度を反映する
同じ「材料費」でも、始点投入、終点投入、加工中平均投入では扱い方が異なる。
材料の追加投入の問題では、まず「その材料が工程のどの時点で投入されるのか」を確認することが重要だ。
投入時点さえ整理できれば、どの完成品換算量を使えばよいのかも判断しやすくなる。
引き続き、問題演習を通じて理解を深めていきたい。
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