問題 35|50代の資格挑戦・学習記録 #116

材料の投入時点を確認して、月末仕掛品原価を計算する──

簿記2級取得に向けて、毎日少しずつ勉強を続けている。

今回は、第9章「総合原価計算③」から、材料の追加投入についての問題に取り組む。

A原料は工程の始点で、B原料は工程の終点で投入される。

同じ材料費でも、投入されるタイミングによって月末仕掛品に含まれるかどうかが変わる。今回は、その違いを確認しながら、月末仕掛品原価、完成品原価、完成品単位原価を計算していく。

問題 35|材料の追加投入

次の資料にもとづいて、平均法により①月末仕掛品原価、②完成品原価、③完成品単位原価を計算せよ。

A原料は工程の始点で、B原料は工程の終点でそれぞれ投入される。

[資料]

⑴ 生産データ

月初仕掛品 100kg(20%)
当月投入 900kg
合計 1,000kg
月末仕掛品 200kg(40%)
完成品 800kg

※( )内は加工進捗度を示す。

⑵ 製造原価データ

A原料費 B原料費 加工費
月初仕掛品原価 1,100円 0円 1,460円
当月製造費用 18,900円 8,000円 24,940円

解答・解説

今回のポイントは、A原料とB原料では投入されるタイミングが異なることだ。

A原料は工程の始点で投入されるため、月末仕掛品にも全額含まれる。

一方、B原料は工程の終点で投入される。月末仕掛品の加工進捗度は40%なので、まだ工程の終点には到達していない。

したがって、B原料費は完成品のみに含まれ、月末仕掛品には含まれない。

材料費だからといって、すべて同じように配分するわけではない。まず、材料が工程のどの時点で投入されるのかを確認する必要がある。

① A原料費の計算

A原料は工程の始点で投入されるため、月末仕掛品200kgにもすでに全量投入されている。

A原料費の合計は、

1,100円+18,900円=20,000円

となる。

A原料は工程の始点で投入されるので、完成品換算量は生産数量そのものを使う。

平均単価は、

20,000円÷(100kg+900kg)
=20,000円÷1,000kg
=@20円

となる。

月末仕掛品に含まれるA原料費は、

@20円×200kg=4,000円

である。

完成品に含まれるA原料費は、差額で求める。

20,000円−4,000円=16,000円

したがって、A原料費の計算結果は次のとおり。

* 月末仕掛品:4,000円
* 完成品:16,000円

② B原料費の計算

B原料は工程の終点で投入される。

月末仕掛品の加工進捗度は40%なので、まだB原料が投入される工程の終点には到達していない。

したがって、月末仕掛品にはB原料費は含まれない。

* 月末仕掛品:0円
* 完成品:8,000円

B原料費8,000円は、すべて完成品が負担することになる。

ここは今回の問題で、特に注意が必要なところだ。

材料費であっても、投入時点によって月末仕掛品への配分方法が変わる。

③ 加工費の計算

次に、加工費を計算する。

加工費は、加工進捗度を考慮して完成品換算量を求める。

月初仕掛品の完成品換算量は、

100kg×20%=20kg

月末仕掛品の完成品換算量は、

200kg×40%=80kg

となる。

平均法では、完成品800kgと月末仕掛品の完成品換算量80kgを合計する。

800kg+80kg=880kg

加工費の合計は、

1,460円+24,940円=26,400円

である。

したがって、加工費の平均単価は、

26,400円÷880kg=@30円

となる。

月末仕掛品の加工費は、

@30円×80kg=2,400円

である。

完成品の加工費は、差額で求める。

26,400円−2,400円=24,000円

したがって、加工費の計算結果は次のとおり。

* 月末仕掛品:2,400円
* 完成品:24,000円

① 月末仕掛品原価

月末仕掛品原価は、A原料費、B原料費、加工費を合計して求める。

4,000円+0円+2,400円=6,400円

したがって、

① 月末仕掛品原価:6,400円

となる。

② 完成品原価

完成品原価は、完成品に含まれる各原価を合計する。

16,000円+8,000円+24,000円=48,000円

したがって、

② 完成品原価:48,000円

である。

③ 完成品単位原価

完成品単位原価は、完成品原価を完成品数量で割って求める。

48,000円÷800kg=@60円

したがって、

③ 完成品単位原価:@60円

となる。

今回の振り返り

今回は、工程の始点と終点で材料を追加投入する場合の処理について学習した。

特に重要なのは、材料の投入時点によって、月末仕掛品に含まれるかどうかが変わるという点だ。

A原料は工程の始点で投入されるため、月末仕掛品にも全額含まれる。

一方、B原料は工程の終点で投入されるため、加工進捗度40%の月末仕掛品には含まれない。B原料費8,000円は、すべて完成品が負担する。

今回の問題で確認できたのは、次の3点だ。

* 工程の始点で投入される材料は、月末仕掛品にも含まれる。
* 工程の終点で投入される材料は、終点に到達していない月末仕掛品には含まれない。
* 加工費は、加工進捗度を反映した完成品換算量で計算する。

材料の種類が増えると複雑に見えるが、材料ごとに投入時点を確認すれば整理できる。

今回なら、

* A原料:始点投入なので月末仕掛品にも含まれる
* B原料:終点投入なので月末仕掛品には含まれない
* 加工費:加工進捗度40%を反映する

と分けて考えればよい。

「材料費だから同じように配分する」のではなく、その原価がいつ発生したのか、工程のどの時点で投入されたのかを確認することが大切だ。

引き続き、問題演習を通じて理解を深めていきたい。

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