問題 30|50代の資格挑戦・学習記録 #111
等級別総合原価計算、今回は「平均法」で計算する──
前回は、第8章「総合原価計算②」から、等級別総合原価計算を先入先出法で解く問題に取り組んだ。
今回は引き続き等級別総合原価計算だが、原価計算には「平均法」を用いる。
基本的な考え方は前回と同じである。
まず単純総合原価計算によって完成品全体の原価を計算し、その完成品原価を「等価係数」を使って各等級製品に配分する。
問題 30 等級別総合原価計算
当工場では等級製品を生産している。
次の資料にもとづいて、平均法により各等級製品の完成品原価と完成品単位原価を計算せよ。
[資料]
⑴ 生産データ
月初仕掛品 2,500個(20%)
当月投入 22,500個
合計 25,000個
月末仕掛品 7,000個(80%)
完成品 18,000個
※直接材料はすべて工程の始点で投入される。
※( )内は加工進捗度を示す。
⑵ 製造原価データ
直接材料費 加工費
月初仕掛品原価 140,000円 52,480円
当月製造費用 1,035,000円 462,000円
⑶ 完成品数量の内訳
製品A 8,000個
製品B 6,000個
製品C 4,000個
⑷ 等価係数
製品A:製品B:製品C = 0.8:1:1.2
解答
今回のポイントは、
まず単純総合原価計算によって完成品全体の原価を計算し、その後、積数を使って各等級製品に原価を配分する
という流れである。
① 直接材料費を計算する
直接材料は工程の始点ですべて投入されるため、月末仕掛品7,000個についても100%投入済みとして考える。
平均法なので、月初仕掛品原価と当月製造費用を合計する。
直接材料費の平均単価は、
(140,000円+1,035,000円)÷(2,500個+22,500個)
=1,175,000円÷25,000個
=**@47円**
となる。
したがって、直接材料費の月末仕掛品原価は、
47円×7,000個=329,000円
完成品原価は差額で、
140,000円+1,035,000円-329,000円
=846,000円
となる。
② 加工費を計算する
次に加工費を計算する。
月末仕掛品は加工進捗度80%なので、完成品換算量は、
7,000個×80%=5,600個
完成品18,000個と合わせると、
18,000個+5,600個=23,600個
となる。
加工費の合計は、
52,480円+462,000円=514,480円
したがって加工費の平均単価は、
514,480円÷23,600個
=**@21.8円**
月末仕掛品原価は、
21.8円×5,600個
=122,080円
完成品原価は差額で、
52,480円+462,000円-122,080円
=392,400円
となる。
③ 完成品全体の原価を求める
直接材料費と加工費の完成品原価を合計する。
846,000円+392,400円
=1,238,400円
これが製品A・B・Cを合わせた完成品全体の原価となる。
ここから「等価係数」を使って、それぞれの製品に原価を配分していく。
積数を計算する
完成品数量に、それぞれの等価係数を掛ける。
製品A:
8,000個×0.8=6,400
製品B:
6,000個×1=6,000
製品C:
4,000個×1.2=4,800
積数の合計は、
6,400+6,000+4,800
=17,200
となる。
各等級製品の完成品原価
完成品原価1,238,400円を、積数の比率で配分する。
まず積数1単位あたりの原価を計算すると、
1,238,400円÷17,200
=72円
となる。
したがって、
製品A:
72円×6,400=460,800円
製品B:
72円×6,000=432,000円
製品C:
72円×4,800=345,600円
となる。
合計を確認すると、
460,800円+432,000円+345,600円
=1,238,400円
となり、完成品全体の原価と一致する。
完成品単位原価
最後に、それぞれの完成品原価を実際の完成品数量で割る。
製品A:
460,800円÷8,000個
=**@57.6円**
製品B:
432,000円÷6,000個
=**@72円**
製品C:
345,600円÷4,000個
=**@86.4円**
よって答えは、
完成品原価 完成品単位原価
製品A 460,800円 @57.6円
製品B 432,000円 @72円
製品C 345,600円 @86.4円
となる。
今回のポイント
前回の先入先出法との大きな違いは、平均法では月初仕掛品原価と当月製造費用を合算して平均単価を求めるところだ。
一方、等級別総合原価計算としての後半部分は同じで、
完成品全体の原価を求める
→ 完成品数量×等価係数で積数を求める
→ 積数の比率で各等級製品に原価を配分する
という流れになる。
今回の数字では積数1単位あたりの原価がちょうど72円になったため、
製品A:72円×0.8=@57.6円
製品B:72円×1=@72円
製品C:72円×1.2=@86.4円
と、完成品単位原価にも等価係数の関係がそのまま表れている。
等級別総合原価計算は一見複雑に見えるが、「まず完成品全体の原価を出してから、等価係数を使って振り分ける」と考えれば整理しやすい。
前回の先入先出法と今回の平均法を並べて復習し、計算方法の違いをしっかり身につけておきたい。
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