まずは自分の気を感じ取る

我々は常に、外の世界に注意が向いている。仕事、人間関係、情報の洪水の中で、自分自身の内側で起こっていることを感じ取る能力を失いがちだ。しかし、心身の健康と精神的な成長のためには、まず自分の「気」を感じ取ることが何よりも重要となる。

気とは、東洋医学や武道、瞑想の世界で古くから語り継がれてきた概念だ。それは単なる抽象的なイメージではなく、我々の体内を流れる生命エネルギーの本質といえる。現代科学の言葉で表現するなら、脳神経系の活動、微弱電流、血液などの体液循環、ホルモンバランス、呼吸、感覚、そして心理状態が複合的に作り出すエネルギーの流れともいえるだろう。

自分の気を感じ取る第一歩は、姿勢を正して静かに座り、呼吸に意識を向けることだ。息を吐くときに身体のどの部分が動いているか、息を吸うときにどのような感覚があるかなどを丁寧に観察してみよう。最初は何も感じないかもしれないが、継続することで徐々に体内の微細な変化を感じられるようになるはずだ。

手のひらを胸の前で向かい合わせ、ゆっくりと近づけたり離したりしてみても面白い。手のひらの間に温かさや圧力、微妙な抵抗感を感じることがあるだろう。これが気の最も基本的な感覚だ。この感覚を頼りに、今度は身体の他の部分にも意識を向けてみると普段は気づけない感覚が生じる。

足の裏から大地のエネルギーを感じ取り、それが脚を通って体幹に向かって流れていく様子を想像してみる。同時に、頭頂部へ宇宙の果てからのエネルギーが降り注ぎ、背骨を通って下へと流れていくイメージも持ってみよう。この上下のエネルギーの流れが交わる場所が、あなたの気の中心(センター)、いわゆる「チャクラ」である。

日常生活の中でも気を感じ取ることは可能となる。朝起きたときの身体の状態、食事をした後の変化、人と話しているときの心の動き、自然の中を歩いているときの感覚。これらすべてが気の状態を表している。重要なのは、判断せずにただ観察すること。

気を感じ取る能力が高まると、自分の体調や精神状態の変化を早期に察知できるようになる。疲労が蓄積する前に休息を取ったり、ストレスが限界に達する前に対処したりすることが可能となる。また、他者の気も感じ取れるようになり、人間関係がより深く豊かなものになるだろう。

練習を重ねることで、気の流れをコントロールすることも可能になる。疲れた部分に意識的に気を集中させて回復を促進したり、緊張した筋肉をリラックスさせたり、集中力を高めたりすることができる。これは決して超自然的な能力ではなく、人間が本来持っている自然な能力を取り戻すことなのだ。

ちなみに私の組手動画を観ていただければ、どれも私は笑っていることが分かる。これは油断したり手を抜いているわけではなく、リラックスして集中力が高まった状態で、組手を楽しんでいるからだ。緊張すると注意力が散漫になり(気が散り)組手を行うのは危険である。

自分の気を感じ取ることは、真の自己理解への第一歩となる。外の世界の雑音に惑わされることなく、自分の内側の声に耳を傾けることができるようになる。それは、より健康で充実した人生を送るための基盤となるだろう。

毎日少しずつでも、自分の気を感じ取る時間を作ってみてほしい。それは投資した時間以上の価値をあなたの人生にもたらすはずだ。

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