シンプルで効果的な呼吸法
ssakamoto我々は普段、無意識に呼吸をしている。だが、その呼吸が浅く速く、胸だけで行われているとしたら──知らず知らずのうちに、心身の緊張や疲労を増幅させている可能性がある。逆にいえば、呼吸の質を変えるだけで、心と身体の状態は大きく変えられる。ここで紹介するのは、誰にでもできる「鼻腹式深呼吸」。非常にシンプルでありながら、驚くほど効果的な呼吸法だ。
鼻腹式深呼吸とは、鼻から時間をかけて吐き切りながら、腹部をゆっくりと引き締めていき、同じく鼻からゆっくりと息を吸い、腹部をしっかりと膨らませる方法である。ポイントは、胸ではなく腹を使い、できるだけゆっくり「吐き切る」こと。吐き切ってしまえば、無理に吸わなくとも自然に多くの空気を吸い込める。（勝手に身体に入ってくる）息を吐くときには腹部を内側へと凹ませ、吸うときにはその腹が自然に、静かに膨らんでいく。この「腹の動き」に意識を集中することで、呼吸が深くなり、自律神経が整い、心が次第に穏やかになっていく。
この呼吸法は、姿勢も大切だ。背筋を軽く伸ばし、肩の力を抜き、リラックスした状態で行うとよい。椅子に腰かけていても、床に座っていても構わない。重要なのは、身体を緊張させず、静かに、そして丁寧に呼吸を繰り返すこと。最初は一日数分から始めるのがオススメだ。朝目覚めたとき、夜寝る前、あるいは仕事の合間に。ほんの短い時間でも、この呼吸を行うことで、頭がすっきりし、身体が整い、内側からエネルギーが満ちてくるのを感じられるだろう。
この「鼻腹式深呼吸」は、特別なスキルも道具もいらない。必要なのは、少しの静けさと、ほんの少しの注意力だけだ。心がざわつくとき、不安が押し寄せるとき、あるいは集中力が散漫になっているとき──そのすべてに対して、この呼吸法は確かな手応えをもって応えてくれる。気づいたときに、ただ「腹でゆっくりと息をする」──そのシンプルな行為が、人生の質そのものを変えてくれるはずだ。
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（武術気功健康教室｜大阪府四條畷市）
武術瞑想｜制心道 
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