仕事における自衛術
仕事の場においても、武術の精神と技法は大いに活かすことができる。相手の攻撃を受け止め、それを制する武術の基本原理は、ビジネスの場面でも同様に適用できるだろう。
まず、相手の意図を察知する能力が重要となる。武術では相手の気配や動きを読むことが求められるが、職場でも同僚や上司、取引先の真意を理解することが必要だ。これは武術瞑想で養われる感受性と集中力によって大きく向上させることができる。
次に、中心を保つことの大切さ。武術では重心を安定させ、バランスを崩さないことが基本だが、仕事においても心理的な重心を保つことが重要となる。困難な状況や予期せぬ事態に直面しても、動揺せず冷静に対応する力は、日々の訓練によって培われる。
また、相手のエネルギーを活用する技術も有効といえる。武術では相手の力を利用して技を決めるが、仕事での対立や軋轢も、相手の立場や意見を受け入れ、それを建設的な方向に導くことで解決できるはずだ。これは中国武術における「化勁(カケイ)」そのものといえる。
さらに、継続的な自己鍛練の姿勢も重要だろう。武術の修練が日々の積み重ねであるように、仕事における能力向上も地道な努力の結果だ。正しい姿勢で歩くというような単純な動作の反復が、実は大きな力を生み出すように、日常の小さな実践の積み重ねが、仕事における強さを形成する。
そして、常に相手を敬う心構えを忘れてはいけない。武術で稽古仲間を尊重するように、職場でも全ての人との関係性を大切にする必要がある。これは武術が不特定個人を尊重することに通ずる。
このように、武術の智慧を職場に応用することで、より効果的に自己を守り、同時に周囲との調和を実現することができる。それは単なる防衛的な態度ではなく、積極的に状況を改善し、より良い職場環境を作り出すための力となるだろう。
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(武術気功健康教室|大阪府四條畷市)