「元気」について

「元気」という言葉は、実は東洋医学における重要な専門用語である。これは生物が誕生の瞬間に自然から与えられる生命力を表現している。この生命の「元気」は、生殖適齢期においてその最高潮に達することが自然の摂理である。そのため、若年期に元気が不足している状態は、健康上の異常や病的な状態を示唆している。

若い時期の健康な状態は、この「元気」によってもたらされている。しかし、この事実に甘んじて不用意にこの「気」を消耗することは厳に慎むべきといえる。なぜなら、生殖適齢期である10代後半から20代前半を過ぎると、この元気は徐々に減少し、一度失われた元気を取り戻すことは不可能だからだ。

人は20代後半から既に「気」の衰退、つまり老化のプロセスが始まっている。この避けられない老化の進行と元気の消耗を少しでも緩やかにするためには、意識的に気を育み養うことが唯一の方法となる。この実践は、生まれながらの「元気」に対して「養気」と呼ばれ、重要な健康維持の手段となるのである。

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