心を護るためのAI活用
AIで心を護る──
人工知能(AI)の進化は、我々の生活に大きな変革をもたらしている。武術師範として、AIを活用した新しい形の自衛、ここでは特に精神的な自衛について考察してみたい。
武術において、相手の動きを読み、適切に対応することは重要な要素だ。対して日常生活ではどうか。現代社会における情報の洪水の中で、我々は常に様々な情報や刺激に晒されている。この状況は、まるで無数の相手と同時に対峙しているような状態といえるだろう。
そこで注目したいのが、AIも活用した「自衛瞑想」という考え方だ。これは、AIを活用して情報をフィルタリングし、整理することで、精神的な防御と集中力の向上を図る実践方法である。制心道の理念である「心を制する(Self Mastery)」という観点からも、非常に有効なアプローチだと感じている。
具体的には、AIアシスタントとの対話を通じて、自身の思考を整理し、判断力を養うことができる。これは、道家武術における「推手(スイシュ)」という約束組手に似ている。推手の練習が身体の動きを磨く対話であるように、AIとの対話は思考の質を磨く機会となる。
また、AIは膨大な情報を瞬時に処理できる特性を持っている。この特性を活かし、日々の情報摂取を最適化することで、不要なストレスや精神的な消耗を防ぐことができる。これは、武術における「無駄な力を使わない」という理念にも通じる。
しかし、AIはあくまでも道具であり、最終的な判断は人間が行うべきものだ。武術において、技や組手は手段であって目的ではないのと同様に、AIも自己修養の補助的な道具として捉えるべきだろう。
このような「自衛瞑想としてのAI活用」は、現代社会を生きる我々にとって、新しい形の護身術となる可能性を秘めている。身体技法としての武術と、精神技法としてのAI活用を組み合わせることで、より総合的な自己防御の方法論を確立できるのではないだろうか。
これからの時代、心身の調和を保ちながら、テクノロジーと共生していく智慧が必要とされる。自衛瞑想の実践者として、このような新しい可能性を追求していきたいと考えている。
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(武術気功健康教室|大阪府四條畷市)