人生後半戦の自衛術
加齢に伴い、我々の心身機能は徐々に低下していく。しかし、それは決して身を守る能力までも失うことではない。むしろ、人生後半戦だからこそ、より賢明な自衛の方法を身につける必要があるだろう。
自衛瞑想では、年齢を重ねても実践できる効果的な護身術を提唱している。それは力と力の激しい衝突を避け、相手の力を利用しながら最小限の力で最大限の効果を得る方法といえる。この考え方は、古来より東洋の武術に伝わる智慧であり、年齢を重ねた達人たちが編み出してきた技術でもある。
特に重要なのは、日常的な立ち居振る舞いの中で培われる体幹の安定性だ。站樁(タントウ:立禅)や独立樁(片足立ち)といった静止立位での修練は、筋力トレーニングとは異なり、神経系の発達を促し、バランス能力を向上させる。これは転倒防止にも直結し、高齢者にとって致命的となりうる怪我の予防にもなる。
また、自衛瞑想で養われる「気配の感知」という能力は、危険を未然に防ぐ上で非常に重要となる。周囲の状況を適切に把握し、危険を察知する能力は、年齢を重ねるほどに磨かれていくものだ。この能力は、実際の護身場面だけでなく、日常生活における事故防止にも大きく貢献する。
さらに、定期的な稽古を通じて維持される社会的なつながりも、人生後半戦における重要な防衛線となる。同じ志を持つ仲間との交流は、精神的な健康を保つとともに、いざという時の助け合いにもつながる。
人生後半戦の自衛術は、単なる護身術の修得にとどまらない。それは身体的な健康の維持、精神的な充実、そして社会的なつながりを含む、総合的な生活の質の向上につながるものといえる。年齢を重ねることで得られる経験と知恵を、より効果的な自己防衛に活かしていく。それこそが、自衛瞑想が提案する人生後半戦の生き方である。
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(武術気功健康教室|大阪府四條畷市)