40代・50代、衰えるには早すぎる
40代、そして50代。それは老いの入り口などではなく、むしろ人生の深みと広がりが見えはじめる時期だ。確かに身体の変化は訪れる。20代のような無理はきかなくなり、回復には少し時間がかかる。しかしそれは「衰え」ではなく、ただ「変化」なのだ。経験という名の厚みを身にまとい、自分の限界も可能性も、以前より冷静に見極められるようになる。その目は若い頃よりも確かで、その判断はより鋭い。
若さとは、ただ肉体の張りや体力のことではない。生きる意志と方向を持ち、何かを成そうとするエネルギーこそが真の若さだ。40代や50代は、まさにそれを体現できる年代である。多くの人が、家族や仕事、社会との関係の中で自らの立ち位置を確立し、ようやく本当の意味で「自分の時間」を持ち始める。それは自分の内にこもる時間ではなく、蓄積してきたものを他者に伝え、還元し、形にする時間でもある。
「もう年だから」と言うには、あまりにも早すぎる。むしろ「今からが本番だ」と言いたい。若い頃は気づかなかった本質的な喜び、深い充実、穏やかな強さ。それらは、40代や50代になってはじめて実感できるものだ。そしてそれを武器に、これからの10年、20年を新たに築いていくことができる。
肉体に頼る時代は過ぎたかもしれない。しかし、精神と知性、情熱と人間力を武器にした時代が、これから始まる。人は、年齢ではなく、歩みを止めたときに老いる。ならば、歩みを止めなければいい。挑戦をやめなければいい。40代・50代、それは終わりではない。より高く、より遠くへ進むための、再起動の年代なのだ。
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