コレがないマインドフルネスは危険
マインドフルネスの実践が広く普及する中、その本質を見失った危険性について警鐘を鳴らす必要がある。多くの人々がストレス軽減や精神的な安定を求めてマインドフルネスに取り組んでいるが、ある重要な要素が欠けていると、かえって心身に悪影響を及ぼす可能性があるのだ。その欠かせない要素とは「道徳」だ。
道徳とは単なるキレイゴトではない。「道」は大宇宙原理を、「徳」は小宇宙(人間個人)の原理を表す、古代中国の宇宙哲学(道家思想)に由来する。(個人的にはヒンドゥイズムにおけるブラフマンとアートマンに相当すると解釈している)
そして、マインドフルネスも単なる注意力の訓練ではない。本来、ヨーガ(ヨガ)や仏教の瞑想法に起源を持つこの実践は、自己と他者への深い思いやりと結びついているべきものだ。しかし、現代社会においてマインドフルネスが広まるにつれ、この本質的な部分が見落とされがちになっている。
他者への思いやりを伴わないマインドフルネスは、自己中心的な態度を強化してしまう危険性がある。自分の内面だけに注目し、周囲との繋がりを軽視することで、かえって孤独感や疎外感を深めてしまう可能性があるのだ。また、自己の感情や思考に過度に焦点を当てることで、不安や抑うつ症状を悪化させる場合すらある。
真のマインドフルネスは、自己への気づきと同時に、他者への共感と思いやりを育むものでなければならない。自分自身の内面を観察する際も、それが最終目的ではなく、より大きな視点で世界や他者とのつながりを感じるための手段であることを忘れてはいけない。
道徳心を持ってマインドフルネスを実践することで、我々は自己と他者、そして環境との調和を見出すことができる。これにより、単なるストレス軽減を超えた、より深い人生の意味や充実感を得ることが可能になるだろう。
マインドフルネスを学ぶ際は、指導者や教材が道徳の重要性を強調しているかどうかを確認することが大切だ。また、実践者自身も常に自己と他者への思いやりを意識しながら取り組むことが求められる。
結論として、道徳心を欠いたマインドフルネスは、その本来の目的から大きく外れ、むしろ有害となる可能性があるといえる。マインドフルネスの真の力を引き出し、個人と社会全体の幸福に貢献するためには、道徳心を中心に据えた実践が不可欠なのだ。この重要な要素を忘れずに、バランスの取れたマインドフルネスの実践を心がけることが、現代社会を生きる我々にとって極めて重要な課題となっている。
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