完全姿勢とは

完全姿勢とは、身体の理想的な配置と調和を表す概念であり、完全瞑想における重要な基本原則の一つである。(完全瞑想とは完全姿勢を基本とし、人生そのものを瞑想的にしていく行法である)この姿勢は単なる外見的な美しさだけでなく、身体の機能性と効率性を最大限に引き出すことを目的としている。

完全姿勢を保つことで、身体の各部位が適切に配置され、筋肉や関節への不必要な負担が軽減される。これにより、日常生活や運動時のパフォーマンスが向上し、怪我のリスクも低減する。

完全姿勢の実現には、頭部、肩、背骨、骨盤、膝、足首などの主要な身体部位が正しく整列していることが求められる。具体的には、頭部はまっすぐ前を向き、耳と肩が一直線上にあること、肩は後ろに引き過ぎず自然な位置にあること、背骨は自然なS字カーブを維持していること、骨盤は適度に前傾していること、膝は軽く曲げられた状態で、足首とともに体重を均等に支えていることなどが挙げられる。

このように列挙すると難しそうだが、上半身は会陰(性器と肛門の中間点)と頭頂中心点を結んだ仮想の直線(正中軸)を最大限伸ばして垂直に立て、左右をなるべく対称にしてリラックスすれば良い。完全姿勢を修得するためには、日々の意識的な練習と、身体の感覚を磨くことが不可欠だ。

完全姿勢の形は站樁(タントウ:立禅)と同じだが、目的は異なる。站樁/立禅は、武術の上達を目的とするが、完全姿勢はアシュタンガ・ヨーガ(八支則のヨガ)における集中(ダーラナー)や瞑想(ディヤーナ)を可能とすることを目的とするため、坐法(アーサナ)の一種とも言える。

日々の練習を通じて、身体の各部位の位置関係や重心の感覚を養い、徐々に完全姿勢を自然に保てるようになっていく。完全姿勢は単に静止した状態だけでなく、動作中にも維持されるべきものだ。歩行や走行、さらには武術の技の実践においても、この姿勢の原則を保つことで、より滑らかで強靭な動きが可能となる。

また、完全姿勢は身体的な側面だけでなく、精神面にも大きな影響を与える。正しい姿勢を保つことで、自信や集中力が高まり、ストレス耐性も向上すると言われている。これは、身体と精神の密接な関係を示すものであり、陰陽(かげひ)制心術の「陰陽調和」の理念とも合致する。(陰陽制心術とは完全瞑想の実践により修得できる護身武術である)完全姿勢の追求は、単に外見的な美しさや身体機能の向上だけでなく、心身の調和と人生全体の改善につながる重要な実践と言える。

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