攻撃性は弱さの証
真の強さとは、自分の攻撃性を制禦できる能力にある。攻撃的な態度や行動を示す人は、実は内面に不安や恐れ、自信の欠如を抱えていることが多い。
道家武術の観点から見ると、攻撃性は気の乱れの現れであり、心身の調和が失われた状態を示している。制心道では、この気の乱れを整え、心身の中心を取り戻すことを重視する。正中制心(站樁/立禅)の修練を通じて、自己の内なる葛藤や不安を見つめ、それらを昇華させていく術を学ぶ。
他者を攻撃せずとも自分を守れる強さ、それこそが真の武が目指すものだ。相手の攻撃性に対して、さらなる攻撃性で応えるのではなく、冷静さを保ちながら適切に対応する。これは武術の技術面だけでなく、日常生活における人間関係においても同様である。
経験豊富な武術家ほど、不必要な攻撃性を示すことはない。なぜなら、自分の能力に確信があり、他者に対して優位性を示す必要を感じないからだ。むしろ、相手を理解し、受容する余裕を持っている。
攻撃性を克服するには、まず自己を深く理解することが必要だ。制心瞑想を通じて、自分の感情や思考のパターンを客観的に観察する術を学んでいく。そして、その過程で気づくのだ。本当の強さとは、他者を支配することではなく、自己を制することにあるということを。
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(武術気功健康教室|大阪府四條畷市)