実戦武術トレーニングを楽しむコツ
先日の練習会の後、会員のMさんが推手で軽い筋肉痛になってきたとのことでした。
中国武術でいうところの放鬆(ファンソン)=リラックスを推手や自由組手の時も保つのは、慣れるまではなかなか難しいかもしれません。
まずは腕を胸部の中心で動かすように意識すると脱力しやすくはなります。
Mさんは站樁(立禅)の時に腕がだるくなるとのことだったので
「站樁を20分動かずにできるかというのが一つの目標ラインになるところです」
「20〜25分不動で立って、痛くなるのが拇指球だけなら站樁の形はマスターできたといって良いでしょう」
とお伝えしたところ、「20分は今のところ罰ゲームでしかありませんが、そう出来るように少しづつ完成させていくしかないですね」とのお返事が(^^;;
站樁(立禅)は本来気持ちの良いものなので、少しずつ楽しみながら取り組んでいただきたいな、と思います。
最初は1分から始めて、次の日は2分、その次の日は3分、その次の日は…
という風に1日1分ずつ増やしていくのがオススメのやり方の一つです。
もう一つ、現在の限界がどれくらいかを計ってみて、無理のない範囲で自分の限界を観察しながら立つ、というやり方もあります。
無理のない範囲というのは、微笑んでいられる程度と考えてください。
自分の限界近くを観察しながら稽古するのが、最も上達に効果的です。
限界までは程遠い、余裕のあり過ぎる練習はあまり効果がありません。
逆に限界を大きく超えた過酷な練習は心身にダメージを残す恐れがあり、継続が困難となります。
実戦武術トレーニングは地味なものが多いですが、自分の限界を観察し、その枠を少しずつ広げていくことに楽しさがあります。
ぜひ楽しみながら、実戦武術の奥義を体得していただきたいと願っています。
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