挨拶は先にされたら負け
ssakamoto挨拶しない大人が増えた。私も、明らかに返ってこない人にはもうしていない。しかし相手から先に挨拶されると、人間として「負けた」と感じ、素早く大きく返す。
世間では先に挨拶することを「下手に出る」と感じ、相手が先に頭を下げてくるのを待つ人も多いかもしれない。なぜなら挨拶には、無意識のうちに人間関係の距離や力を測ろうとする古い価値観が残っているからだ。しかしそんな考え方は自分を小さくし、人間関係を貧しくするだけだ。挨拶とは相手を尊重し、自らも気持ちよく生きるための行為であり、力関係を競うためのものではない。
むしろ先に挨拶できる人のほうが、自分の心に余裕があり、周囲を明るくする力を持っている。相手がどう出るかではなく、自分がどうありたいかで動ける人は、人生の主導権を他人に奪われない。
挨拶の主導権を握るということは、同時に心の主導権を握るということでもある。ビジネスでも日常生活でも、先に挨拶をした瞬間、その場の空気は少しだけ良くなる。たった一言で空気を変えられる人は、実はとても強い。
先に声をかけることを損だと勘違いするのは、自分を守りすぎるあまり、逆に世界と接する力を弱めてしまうようなものだ。挨拶ひとつで勝ち負けを意識してしまう心を手放せば、人付き合いは驚くほど軽く、豊かになる。先に挨拶する人こそが負けではなく、本当の意味で「勝っている」といえる。最後に笑うのは、いつでも自分から気持ちよく挨拶できる人だろう。
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