直感を否定すると大体失敗した
人生を振り返ってみると、大きな失敗のほとんどが直感を無視した時に起こっていることに気づく。理性的に考えることは大切だが、あの瞬間に感じた違和感や不安を「考えすぎだ」と片付けてしまったことで、後々大きな代償を払うことになった経験は数え切れない。
面接での決断は特に顕著だった。ある会社の面接で、面接官の態度に微妙な違和感を覚えた。中小企業だったのでいきなり社長だったのだが、時間に遅れてきて名乗ることもない。私の情報についても正確には覚えておらず、やや頓珍漢な感じがする。しかし、転職活動に疲れていた私は「早く決めてしまいたい」という気持ちに負けて、その違和感を「おおらかで良い人だ」と自分に言い聞かせた。
結果として、その会社では私は合わない上司の元で合わない業務に就き、最低の待遇で全く能力を発揮できずに試用期間の3ヶ月目で離職した。面接で感じたちゃんとしてなさは、実際に会社のダメさ加減の大元だった訳で、あの時の直感は正しかったのだ。
恋愛においても同様の失敗があるのではないか。初めて会った時に「なんだか価値観が合わないかもしれない」と感じても、相手の条件の良さや周囲からの評価の高さに惑わされて、その感覚を打ち消そうとする。しかし、時間が経つにつれて最初に感じた違和感は的中し、結局は価値観の不一致で関係が破綻することになる、など。
投資の場面でも直感を軽視することで痛い目を見た。ある新興企業の株を購入する際、その会社のビジネスモデルに対して「本当に持続可能なのか」という疑問を感じていた。しかし、周囲の投資家たちの熱狂ぶりや、メディアでの好意的な報道に影響されて、自分の疑念を「保守的すぎる」と判断してしまった。案の定、その企業は数ヶ月後に大幅な業績下方修正を発表し、株価は暴落した。
友人関係でも、初対面で「この人とは深く付き合わない方がいい」と感じることがある。相手の言動に一貫性がなかったり、他人への配慮に欠ける部分を感じ取ったりした時だ。しかし、共通の知人が多かったり、その人が社会的に成功していたりすると、自分の直感を疑ってしまうかもしれない。しかしそのような人との関係では、後々トラブルに巻き込まれることが多いようだ。
直感というものは、意識下で処理された膨大な情報の集約だと言われている。表情の微細な変化、声のトーン、言葉の選び方、身振り手振り、場の空気感など、理性では捉えきれない多くの情報を脳が瞬時に処理し、それが「なんとなくの感覚」として現れる。この感覚を軽視することは、貴重な情報源を無視することに等しい。
もちろん、直感だけで全てを決めるべきではない。しかし、理性的な分析と直感的な判断をバランス良く組み合わせることが重要だ。特に、直感が警告を発している時は、その理由を冷静に分析する必要がある。なぜその違和感を感じるのか、何が引っかかっているのかを言語化してみることで、見落としていた重要な要素に気づくことができる。
今では、何か重要な決断をする際には必ず最初に両親や妻に相談するようにしている。人生最大の恩人への恩返しこそ人生を好転させるからだ。そして両親や妻が喜ぶ選択をした後も、直感と照らし合わせて最終判断を下すようになった。この方法を取り入れてから、大きな失敗をすることは格段に減った。
直感を否定することは、自分自身の一部を否定することでもある。長年の経験や学習によって培われた感覚を信頼し、それを判断材料の一つとして活用することで、より良い選択ができるようになるのではないだろうか。
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